「サンフレ取材班」の18年 Part3
挑戦
試合撮影用に4台の4Kカメラ(SONY AX1)を揃え、中継用に残したFX1に3つ目の星を貼り臨んだ開幕戦。チームスローガン「挑戦」のシーズンがスタートした。
3月12日、湘南ベルマーレ戦。新たに導入したジンバルカメラ(DJI OSMO)を使ってみた。握り棒に球がついた独特の形状だがこれでも4Kカメラ。手振れを吸収してくれるのでプロのようなスライドカットが撮影できる。
4月1日のベガルタ仙台戦。ホーム初勝利。
4月15日アルビレックス新潟戦。入学式を終えたばかりの新入生が初参加。
恒例の山下教授の手相拝見。学生をうらやましそうに見ていたサンチェに気が付いた優しい山下教授は特別に無料で手相を見てあげることにした。サンチェに手相があるのかよくわからないが山下教授には手相が見えているようだ。
「百人に一人の強運の相あり」(本当かいな・・・)と言われて大喜びのサンチェ。颯爽と持ち場に走っていった。
4月14日に発生した熊本震災をうけて、サポーターから「がんばろう熊本」の弾幕が掲出された。
スタジアムのカメラマン控室で出会って、仲良くなったメディアの皆さんに私が担当しているメディア関連の授業の非常勤講師として講義をお願いしている。4月19日、新入生向けの新設科目、生活メディア総論を担当いただいたのはRCCの小林さん。サンフレッチェ広島の話題に加えて、先日の熊本震災の取材の話やサミットの取材等、メディアの現場の具体的な話をしていただいた。
次の週、4月26日生活メディア総論の講師はオフィシャルカメラマンの西尾さん。自身が担当している番組制作の話し。プロデューサー、ディレクターの仕事って大変なんだ。
4月28日のマスメディアと地域社会の授業をお願いしている、中野さんの授業。相変わらず大学の授業らしい授業。
大学のオリゼミの真ん中に試合があったため、7日から9日までの3日間で三瓶からエディスタ入りし、夜中に再び三瓶に戻り、翌日、広島に戻ったあと授業して、後夕方から学外の会議という、メモを見ながら書いてもグチャグチャになるACL参加チーム並みのハードスケジュール。よく無事にこなせたものだ。今は無理!
5月10日の生活メディア総論の授業は竹島ディレクターの講義。海外取材(ACL)の話も交えて、ディレクターの仕事を紹介していただいた。
5月13日柏レイソル戦。新人カメラマンの最初の仕事はケーブルはりの補助。先輩の撮影の様子を観察した後、小型カメラで実際に撮影してみる。
TSSの石井さんに講義をお願いして5年くらいになる。学生時代の話や就活の話からTSSで担当された様々な仕事の話をしていただいている
広テレの西名さん。元気丸の取材チームでカメラマン控室にいるときに授業をお願いした。就活の様子を話していただいた他、アナウンサートレーニング法を伝授していただいた。
広島ホームテレビの吉弘さんは、チャンピオンシップの時、メディア待機列の隣に並んでいたので確かその時に講義のお願いをした。
実は私が思っていたより若かったの。非常勤講師の資格審査で大学院の学生と同じ年齢なので若すぎるではないかと問題?になり、「当人にはよく言っておきますので・・・」と何をよく言うのかよくわからない説明をして非常勤講師として講義をしていただいた。若さあふれる楽しい授業をしていただいた。
6月18日の浦和レッズ戦。2万4千人のお客さんの前で快勝。
7月2日ジュビロ磐田戦。選手バスが到着するエリアは中継カメラに加えて各社の取材カメラが入るためいつもギュウギュウ状態になる。ということでジンバルカメラに棒をつけて後ろから撮ることができるようにした。これがなかなかいい感じ。
山下教授の手相拝見コーナーではJUNAさんになんと玉の輿の線が出ていたらしい。はたしてサプライズ発表があるのか・・・・
久しぶりに遭遇したドーモ君は、四角くスリムになって、つまらずに扉を通っていた。ダイエットをがんばったようだ。
7月17日横浜Fマリノス戦、浅野拓磨選手の移籍が発表されたホームラストゲーム。浅野選手にとってもあらたな挑戦が始まった。
7月23日ヴィッセル神戸戦。安田女子高校ダンス部が来ると快勝。
原爆の日、8月6日の名古屋グランパス戦はピースマッチとして開催され、川岸教授と共同でオバマ大統領の広島メッセージの訳詩と、原爆ドーム、産業奨励館のカラー3Dモデルの展示を行った。
上映PV用に、名古屋のサポーターからも、あの人からも「スポーツができる平和に感謝」のメッセージをいただいた。
9月10日、大宮アルディージャ戦。カープのリーグ優勝の瞬間はスタジアムの外で起こったウォーという歓声で知ることができた。関東のオレンジチーム(巨人ともいう)に勝利しての優勝だったが、こっちのオレンジチームには痛い敗戦。
山下教授の手相拝見。玉の輿の線は・・・・消えていたのかな。サプライズ発表は残念ながらなかった。
学生カメラマンにもご苦労様と声をかけてくれる森保監督。本当にありがたい。
10月29日、ホーム最終戦アビスパ福岡戦。写真パネル展で9年前の山下教授と再会。
ホーム最終戦となるアビスパ福岡戦。森崎浩司選手の引退セレモニーが行われた。長い間お疲れ様でした。
11月15日、イヤーDVDの森崎兄弟と佐藤寿人選手の対談収録が安田女子大学のスタジオで行われた。収録後、学内のサンフレッチェルームにお越しいただきサイン。突然の有名人の登場に学内は大騒ぎとなった。
翌日、佐藤寿人選手の名古屋グランパスへの移籍が発表された。
残留のフラッグ
2月25日開幕戦。今シーズンからDAZNの中継に切り替わる。外資系が入ってきたという事で、スタジアム内のインカムの会話は全部英語になったと騙されてちょっと不安げな学生カメラマン。日本語で大丈夫です。
選手バスもなんだかとてもかっこよくなった。
今シーズンから試合時のFacebook生中継カメラも担当。
開幕戦から引き分けはあるものの、3月4月と勝ちゲームのないサンレッチェ広島。PVのオープニングクレジットの文字のフォントや色を微妙に変えているのだが、なかなか担げる験がでてこない。
5月3日、ルヴァンカップセレッソ大阪戦。この試合から中継カメラ用のピンクビブスも使用するようになった。しまったセレッソ戦だった・・・
JUNAさんの玉の輿線やいかに。今のところサプライズ発表はないままだが・・・。
5月10日ヴィッセル神戸戦。ちょっとした手違いでハイタッチするお客さんの数が足りない。選手にはモチベーションをあげてもらわないといけないので急きょ学生カメラマンにビブスをはずしてもらい、何気に列の中に入ってもらった。長く通った4年生もハイタッチ初体験で大喜び。
5月10日ルヴァンカップサガン鳥栖戦でホームで初めて勝利試合をみることができた。一方、リーグ戦は時々引き分けるものの、ホームの勝利試合は遠かった。
6月4日鹿島アントラーズ戦。安田女子高校ダンス部が来れば不敗神話がついにこの試合で終わってしまった。上映PVのフォントや色も負け試合ごとに変更しているのだが、担げる験もそろそろ限界。
6月28日FC東京戦。移籍する塩谷司選手の壮行セレモニーが行われた。
リーグ戦でなかなか結果が出ない中、7月4日、森保監督の退任が発表された。
7月30日サガン鳥栖戦。ヨンソン新監督を初めてホームに迎えた。
前半終了間際、決定的なシュートも相手DFの足にあたりゴールならず。
決定的なシュートが3本は飛んでいたがゴールがなかなか決まらない。そのような展開の中、鳥栖のこれまで見たこともないようなスーパーゴールが決まり敗戦・・・
8月9日、大阪名物たこ焼きを食らってから臨んだガンバ大阪戦。結果はドロー。試合後ガンバ大阪のサポーターに挨拶に行ったパトリック選手と丹羽選手に拍手が送られていた。
8月19日ヴァンフォーレ戦。やっとのことでリーグ戦ホーム初勝利。
「ここから上がっていくよ、まだまだ上がるよ」
9月16日セレッソ大阪戦。リーグ戦ホーム2連勝となった。
10月21日川崎フロンターレ戦。もう負け試合で変えるクレジットのフォントも色なくなってしまった。決定的なシュートをキーパーに打っていたり、ここもこれだけ見るとロペス選手のゴールはオフサイドではないように見えるが・・・
正しく決めていればここで3-0。やっぱりお祓いが必要か・・・
10月29日浦和レッズ戦。マラソンゲート下のボロボロのシャッター扉が右側だけリニューアルされていた。お祓いは受けていないが、カメラの担当を組み替える等々担げる験を探っていた。
この試合の敗戦が決まった時、勝利のジンクスも、担げる験も全部なくなってしまったような感じがした。そういえば2015年12月8日のチャンピオンシップで「運を全部使い果たしてもいいから、この試合だけ勝たせてほしい」とお願いしてしまった事を思い出した。運を全部使い果たしてもいいなんて、なんと無茶なお願いをしてしまったんだろう・・・
何かできることはないのか。山下教授と相談し「一心」のスローガンを布に印刷し、学内で寄せ書きを集める事にした。学内に寄せ書きコーナーを設け、大学祭では学外のお客さんにも寄せ書きをお願いした。
大学での寄せ書き集めが中国新聞に紹介され、クラブからその寄せ書きをフラッグにして入場してほしいというオファーが届いた。3枚の布にもう1枚寄せ書きをを緊急で追加し4枚の布を1枚のフラッグに縫いあわせた。
上映PVのオープニングも特別に作り直した。「共に闘おう!」の文字は、2012年、天王山決戦の時に書道学科の学生にしたためてもらった書である。
11月26日FC東京戦。この試合に勝利し無事にJ1残留を決める事が出来た。
チャンピオンシップで「運を使い果たしても良い、どうしても勝たせてくれ」お願いしたことを悔やんでいたが、そういえばあの試合は引き分けだった。そのぶん少しだけ運が残っていたのだろう。
最後にミキッチ選手の壮行セレモニーが行われた。
スポーツができる平和に感謝
2月24日リーグ開幕、コンサドーレ札幌戦。なにやらサンフレ取材班レギュラーカメラマンの座を狙う仕草をみせるサンチェとフレッチェ。残念ながら君たちが着けるビブスはない(物理的な意味でも)。
城福新監督のもと初戦に勝利。勝利後の映像ではほぼ2年ぶりに佐々木翔選手が返ってきた。
FacebookのAIは「西尾さんと一緒にいます」と判断しているようだが、西尾さんはどこだ・・・
3月14日の名古屋グランパス戦。佐藤寿人選手がサポーターに挨拶にきてくれた。
3月18日ジュビロ磐田戦。この日、現代ビジネス学科の最後のチームが卒業。Facebook中継の出演者として仕事をしてもらった。
ついにJUNAさんのサプライズ発表はなかったけれど4年間お疲れ様でした。
4月4日浦和レッズ戦。森脇選手ががんばっていた。
昨年と逆パターンで、負けなしの快進撃が続く4月11日横浜Fマリノス戦。
快進撃が止まらない。4月21日サガン鳥栖戦。以前から研究していた360度映像を収録できる全天カメラ(VRカメラ)で収録を行った。YouTubeにアップロードすると画面をまわしながら350度の映像を見る事が出来る。
棒にの先についた変なカメラがさらに増えてしまった。
5月2日清水エスパルス戦。平日ナイトゲームは授業を終えてスタジアムに飛び込み腹ごしらえしてから撮影に臨む。
2018年6月28日から7月8日にかけて西日本を襲った集中豪雨は二百人を超える多数の犠牲者を出し、広島も甚大な被害を受けた。
7月18日ガンバ大阪戦。被災者にエールを送る勝利を届けた。
8月11日のVファーレン長崎戦はピースマッチとして開催され、川岸教授のゼミ生企画した連歌チャレンジのブースを出すことになった。サンフレッチェ広島、Vファーレン長崎にかかわる上の句に下の句を考えてもらうという企画である。
8月11日Vファーレン長崎戦。ピースマッチの企画も実施していたため午前9時頃から準備を始めていた。ナイトゲーム日の午前9時のスタジアムは人影もまばらでほとんどのテントブースも準備が始まったばかりという感じだが、私たちのテントのすぐ外で聴きなれた声が・・・
声の主は、当時Vファーレン長崎社長の高田明さん。人もまばらな中、朝早い時間から隣でテレビ告知の収録をされていた。
収録の合間に椅子をお勧めしたところ、我々の連歌チャレンジに興味を示していただき下の句を一句呼んでいただいた。
「うったちの、紺(あお)とオレンジ、願いのせ」 の上の句に
「愛と平和と、一生懸命」 と返していただいた。流石・・・
まわりに人も少なく、山下教授、川岸教授とともにミーハーで記念撮影させていただいたのは言うまでもない。朝早くからがんばったかいがあった。長崎のスタッフに朝早くから凄いですねと声をかけると「大変です・・・」と楽しそうに愚痴っていた。
高田さんの発散するというより、引き込むオーラが凄い。驚いたことにちょうど10歳年上(当時70歳)。私も歳だななんてとても言っている場合ではない・・・
9月1日 鹿島アントラーズ戦。カープがリーグ3連覇に向かって勝ち進む中、リーグ首位のサンフレッチェ広島も鹿島アントラーズに勝利して首位を維持。アベック優勝の期待が高まった広島。
カープの優勝マジックが1となり、広島の優勝機運が盛り上がる9月22日FC東京戦。痛い引き分けで川崎フロンターレに首位を明け渡してしまう。
ちなみにカープもマジック1のままちょっと足踏みしてしまったが・・・
カープはリーグ3連覇をはたししたが、サンフレッチェ広島は2位のまま全く勝てなくなってしまいリーグ優勝を逃してしまう。11月10日のベガルタ仙台戦用のPVの冒頭に、川岸ゼミの学生が詠んだ短歌を使ったが、残念ながら敗戦。
11月24日ホーム最終戦、名古屋グランパス戦。広島の誇り、森崎和幸選手の引退セレモニーが行われた。
スポーツができる日常に感謝
2月23日、「サンフレ取材班」が始まって14シーズン目の開幕戦は清水エスパルス戦。
3月1日ジュビロ磐田戦は金曜ナイトゲーム。物理的に寒かった。
この試合、確かお客さんに「真面目にやれ」と怒られて休止していたはずの、「サンチェの小ネタ劇場」が密かに再開されていたことをご報告いたします。
3月17日松本山雅FC戦。今回の小ネタはさぼりバージョン。
この試合、試合終了間際に監督専用カメラを用意し、例のエビぞりポーズをゲットした。
桜が満開の4月6日ガンバ大阪戦。今回の小ネタは、突然のシャットダウンバージョン。電源をいれなおしてもらいもとに戻ったが面白かった。
4月19日FC東京戦。花粉が飛んでいるようだ。ハックション。
新人カメラマンは21世紀産まれ。
今回の小ネタは子どもの日バージョン。
6月14日湘南ベルマーレ戦。フレッチェが密かに手に持っている物は・・・なんかヤバそう。
万国旗のようなものを出そうとして失敗した模様。
7月31日川崎フロンターレ戦。大迫敬介選手のスーパーセーブも城福監督のガッツポーズも両方おさえていたうちのカメラマン優秀。
8月3日コンサドーレ札幌戦。大学は原爆ドームVR体験のブースを出展し、沢山のお客さんに原爆ドーム内部を疑似体験していただいた。
スポーツができる平和に感謝。
8月24日大分トリニータ戦。インターンシップで中継研修中の安田の学生と遭遇。お互いに励ましあって仕事に取り組む。
9月8日コンサドーレ札幌戦。相変わらず小ネタを続けるサンチェ。
9月28日名古屋グランパス戦。グランパス君が出てきて、手持ちぶさたに周りのスタッフにちょっかいを出していたが、どうやらサンチェにすっぽかされたらしい。
試合終了後、千葉・宮原両選手がサポーターに挨拶。
10月5日ヴィッセル神戸戦。学生カメラマンの強い味方。機材運搬用のコールマンワゴンデビュー。いくつかのクラブで使われていて、あれは何だと思っていたのだがキャンプ用のワゴンだった。台車と違って屋外でも使え、たたんで車にも積めるので優秀。
あっ、イニエスタ選手が・・・・
2019年。当たり前の日常が続き、季節は巡る。11月23日、雲一つない深い青い空のもとの鹿島アントラーズ戦。
12月7日、ホーム最終戦ベガルタ仙台戦。春から、夏、秋とあたりまえの日常が知らず知らずのうちに巡り、晩秋のエディオンスタジアムでのホーム最終戦。いつも通りにセレモニーとラウンドの収録を終え、クラブやメディアの皆さんやサポーターの皆さんにも、沢山の皆さんにお世話になりながらサンフレ取材班の2019年シーズンの活動を終了した。
「サンフレ取材班」の18年 Part 4 へ続く
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