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昆虫食の本場であるカンボジアに来たらご案内したい。お待ちしてますから。

カンボジアシアヌークビルに住むそくあんです。
前回は、昆虫食の中でも認知度が高い「蜂の子」について書いてみました。
こちら。↓↓

夕暮れに響く虫屋の声


夕方、日が沈む頃になると、家の向かいの細い道路に1台のバイクが現れます。
クメール語で大音量で流れてくるのは、「虫屋がきたよー」というアナウンスです。
このアナウンスが聞こえる度に、普段はあまり外に出ない娘が急いで外に出てきます。彼女は虫が大好きなんですよね。
ややぽっちゃりしたお兄さん、いや叔父さんかな。がバイクを停めて、私たちに声をかけてくれます。
白熱電球に照らされたガラス仕切りの透明なケースの中には、何かわからない虫が私たちを待っています。

カンボジアでの買い物では、必ず価格交渉をします。
日本のように値札はありません。
一缶ずつ購入することもできますし、それぞれを半分に分けても楽しむことができます。私と娘は両方を楽しむために、虫の詰め合わせにしました。
本当に贅沢すぎるよね。

こちらのラインナップは、コオロギとカイコの蛹です。艶があって実に美味しそうだ。はやく食べたいw

カイコの謎


スナック感覚で食べれる昆虫食の中でもダントツに大人気なのはこれだと思う。
食感はぶちゅっーとしており、形は豆のよう。甘めの味付けであるが、カンボジア独特のスパイシーさも残ります。
新鮮な蚕であれば酸化せずに臭い匂いはしないらしい。

カンボジアにおけるカイコの蛹の食文化について調べるも具体的な起源やいつ頃から食べられるようになったかを示す詳細な情報はみつからなかった。
もしかして日本語検索だったから見つからなかった?
クメール語や英語文献はあるのかな。

何故なら、ポル・ポト政権下の大量殺や焚書政策によって書物を焼却・廃棄したそうで、
昆虫食はじめ、伝統食品に関する記録が乏しい状況ですがカンボジアの大学の図書館や研究機関、王立農業大学や文化研究所などでは関連する研究や資料が見つかる可能性もあるだろうか。

これはコオロギ。
昆虫食の中でも誰もが食べやすいのはこれなんじゃないかな。
カリッと揚げてあるので頭も、羽も、足までペロッと食べれちゃう。

ネギも入ってます。

また、蜂の子でも述べたように日本の昆虫食の歴史は古くから続く伝統食のひとつで山間部などで動物性タンパク質が不足しがちな地域を中心に、昆虫が貴重な食料源として食べられていたようです。
古代から江戸時代、そして明治から昭和時代では農業の発展とともに、害虫駆除の一環としてイナゴが捕獲され佃煮などにして食べられていました。

現代は、食料が豊かになり、昆虫食を食べる機会が減りましたが環境負荷の少ない持続可能な食材として再び注目され、今後も新たな食文化として発展しそうですね。これは大きなコオロギだね。

昆虫食の歴史

前途に書いたように昆虫食や伝統食品についての文献や資料はないに等しいのですが、カンボジアにおける昆虫食の歴史を遡ると主に20世紀後半からはじまったとされています。

とくに、1975年から1979年のクメール・ルージュ政権時代での食糧難の際、昆虫は貴重なタンパク源としてタランチュラやコオロギが積極的に食べられていたそうです。もちろん、蛇や蜂も仲間。

夜な夜なnoteを書いていたらカイコの蛹について詳しい内山昭一先生の動画がでてきて見入ってしまったので添付しておくね。

下のラインナップは、可食部が見つからないスズメの唐揚げと、艶艶の真っ黒なゲンゴロウです。
国が違えば食文化も異なるわけで、大切な命をいただき、私たち人間が生かされていることに感謝をしましょう。

東南アジアの食文化の歴史を知ると、私だけでしょうか、すべての生き物が愛おしく感じるのですよ。コオロギやタランチュラ、ゲンゴロウが生きていたおかげで、私の両親はポル・ポト内戦で生き延びることができたと思うと、もう、涙が出てきます。うるうる。
虫さんに感謝の気持ちを伝えたいです。

コオロギで繋ぐ未来

Ecologgie はコオロギを食品工場や飲食店、農家から破棄されるフードロスで生産し、途上国の昆虫養殖農家との連携を通し、低所得の家庭改善を支援し、ヒトに頼らず全ての生命の健やかな生活をサポートしている会社です。
カンボジアのタケオ州に拠点を置いて奮闘中。
2024年5月、東京代々木公園で開催されたカンボジアフェスティバルに私が出展した際に、代表の葦刈晟矢(あしかりせいや)さんがご挨拶に来てくれたんです。

最後まで読んでくれてありがとうございます。
カンボジア旅行を検討している方へのサポートもできますので、お気軽にご相談くださいね。

han.sokoeun@gmail.com

SOKOEUN

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そくあん
カンボジア、時に日本。 カンボジア南部海辺街のシアヌークビルで暮らしながクメール食文化について独学で勉強してます。それらに関連する書籍購入や移動費に使わせてもらいます。 皆様の暖かいサポートをお待ちしておりま☺️。