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20250220「螺旋の素肌」

結び目を解き
ゆるゆるにして整え
また結び目をきつく
しっかりと結ぶ
もう解けないかもしれないが
それ自体が薄れ
砕かれる繊維の束
よりしなやかに
そして擦れる度に
繋がっていることを認識している
あやふやな誤解だとしても
そっと当て
触れる瞬間に
馴染んでは
返す返す整っている

強弱の類推で
換える慈遍を見守り
できるだけ
連関の仕組みを流すように
捩れを含み
先へ先へと投じている
どんなに離れ
どんなに近接し
糾う強弱を許し
帰って来るのは
わたしたちのどこか
先延ばしした今を越え
螺旋の懐に手を当てて
その感触を憶えておいて
今までのことをそこに置いておこう

絡まったのは当然だとして
錯綜の最中であっても
それ自体はそこにある
姿形の変化を観察しつつ
仔細に異議を唱えてから
与えた許しを再構成したなら
その微分の連携で
受け取ることもあるとする
区々の素肌
透明な空間
その隙間を抱いて
ふわりと浮かんで
新しい夢を見る
繋がりの連鎖を与え
未だ知らない出来事を獲得する

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snufkinsmile
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