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20240924「銃口」

組み立てた枠を並べ
部品を合わせ
精巧に汚されつつ
仕組みをなだらかにさせる
それ自体の存在は
誰もが見ることができるが
それを扱うには
程遠い
重さの塊で
息を止めて
ふっと引く
それが必要なのは
どういう意味があるのか
てんでわからないが
そのわだかまりのまま
引き金に手を当てている

誰も得しないとしても
それが必要ならば
誰かがその重さを軽んじる
不必要なのはわかっている
それでいて
腰につけているのは
どういうことなのか
おもちゃだとしても
本物なのかどうなのか
見た目ではわからないから
見てみぬふり
本性を表すのは一瞬で
過誤や責任を問うて
御加護に目を伏せ
そっと引く
ひとつの命が遠のいている

機能しないものばかり
支えきれない砲弾の山
誰がどうして
何がどうして
云われない銃口
おもちゃの重さで
撃たれたのは
きっといつかのわたし
その血液で固められたまま
責任を負えないのだから
土に戻す
何年かかるかはわからないが
静かに眠るのは
安住なのか変化なのか
生成された不要な出来事
眠りの最中に火花が飛び交っている

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