20241016「意味の豊潤」
昨日までの今日を振り向くと
もうそこここに在っても
それらを拾えないのなら
目の前の事象を受け取っておこう
どれもが懐かしいが
古ぼけてしまうのは
きっと仕方がないこと
できるだけの新鮮な
空気を吸っているのに
吐き出すのはさっきのそれ
在り来たりな日常の仕草
泳ぐように振る舞う所作
どれもが馴染んではいるが
それがいつものことだとは思ってはいない
あやふやな判断と決裂した議題を
透明に晒して暫し待つ
別のことを考えているうちに
朝が来てこの間の
出来事を反芻できるだけの記憶を通し
抽象されたそれらの粒を付与して
もうひとつの感覚を呼び
わたしのどこかへと送る
気づけないふりしても
しっかりと受け取っている
逐次展開させ虚ろな移動を適宜流す
掻い摘んだそれを固定化させるのは
誰かの表情
応えるように声にして
それらも流れているのに
もう思い出すことができない方が
断然多いとして
その余白を奏でておこう
どれもが崩落の途中
誰もが気づきながら
横に置いてあった
忘れ物を探しつつ
それの中心付近を操っては
選択の期待を放している
どれもが同等且つ個々のこと
組み合わせられる意味の豊潤で
深みに落ちて
浮上するのはいつのことなのだろう
その見えない呼吸を通じ
身振りの支えで
知らないわたしたちを推し進めている
微塵にまみれ問いを放ち
気づかないくらいにもう転位し
淡いの隙間に寝転んでいる
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