20240722「針溝ピックアップ」
鈍い銀色を掬い
後は黒
そして肌理を調整して
薄いベージュ
オレンジ色のアクセントで
今は構成しいている
白さは必要
書かれたメモを通し
一日が執り行われる
それもわずか
零れるくらいに
もう分子間の引力で
そこに留められている
それがわたしというのなら
それでもいい
また一部を取り替えることだろう
文面の意味を保持して
今になってその意味らしきを捉える
どれもが過去として在って
その通過でやっと穏やか
それもまた部分だとしても
その先をまだ見ていないのだから
また変化変更し
道筋を大らかにしておこう
ピックアップの針溝で
奏でるのはいつだったのか
それさえ忘れているが
回転の速度を適宜に落とし
空間へと放つことも出来得る
その余白を引用して
わたしのどこかもまた
時放つそれを待っている
関係性の軸組を更に強固に
あるいは揺れるしなやかさで
倒壊を免れるように
仕口を工夫しておこう
わずかばかりの計算をして
階段を登り降り
素数のばら撒きで
既に崩壊しているそれらさえ
まだ繋ぎ目の溝を渡ろうとしている
記憶のどこか
幸いの目印
遺棄された光の粒
陰影を通し
裏側の側面をなぞる
音階の輻輳で
わたしたちは球体の粒を拾う
いいなと思ったら応援しよう!
読んでくださってありがとうございます!サポートいただいた分は、noteの他のクリエーターのサポートに使わせていただきます😁