20241125「まんじゅうどうぞ」

白くてふわふわの
それでいてしっとりして
滑らかな肌で
丸くそこに在るから
手を伸ばして
ひとくち齧る
甘さの柔らかさで
ほっぺも落ちて
お腹空かせた誰かにでも
上げようと思いつつ
手に取ったからには平らげて
他のそれらをどうぞと
渡していこう
きっと甘さのどこかに
謎が含まれている

赤いほっぺで
寒さも白くなって
朝が遅くなるから
早く寝たらいいのにって
夜の夢を見つつ
明日の時間割に
あれとそれとこれらを混ぜて
経験する１日を過ごす
手に取ったものを
探しながら
その出来事を見定めて
その時々を楽しんでおこう
どれもが過ぎ去るから
おやつを用意して
体温を巡らせておこう

腹からの熱量で
発揮するのは
生き延びる定めの予想
できるけれどしないこともあり
しなくていいこともしてしまう
噛みちぎったのは
甘いから
苦味もどこかで気づいては
そう甘くもないことだけれども
生き延びるように
同胞の熱を溜めておこう
ありもしないかもしれないし
描かれたそれかもしれないけれど
そのひとつを選んで
手を伸ばしている