20240825「単純な呼吸」
形を整え
昨日は今日
今日は明日
別の衣を着て
わたしを着替える
真新しい今を置いて
その都度捨てる
記憶の遠くでは
もう妄想の類いになって
本当かどうかもわからないが
そんなもんだろうと
気にしないでいたら
もうその場面場面では
判断をしている
どれもが偶然だとしても
必然としておけば
色々奏でることもある
どれもが磨耗して
真皮を現し
いたたまれない言い訳と
痒くなるくらいのこそばゆい
茶化した脱落で
疎らな歩行をおっちら
様相を飲み込んで
息をしている
ひとつひとつ
零れるくらいの罠を避け
離れ技に飽きては
単純な呼吸で
息継ぎしている
空っぽな意味を付けて
転ばしては
双六は一向に上がることもない
賽の目を更に細かくしている
どれもが錆を帯び
空気の観戦で
どこそこに集まる
ゲームの中心では
疎らな空白を混ぜながら
各々がその役割を演じている
浮かれた熱を冷まし
汚れた変化を目の当たりにして
それもまた美しいのだとしておこう
気にはしない
そんなにまじまじと見ていることもなく
気にしているのは自分だけ
汚らしいがそれ自体は綺麗なまま
膚の裏の血流で
溶かしつつ溢れるくらいに
もうすぐ雨が降る
中心らへんでここそこに暫し佇む
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