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書いて折った紙飛行機を飛ばして
転ぶ、落ちる、足先から沼に入る、
ゆっくり沈む、足が抜けない
もがけばさらに重みを増して沈む。
動くのをやめた、それでも沈む。
泥が腰まで浸かっていく。
もう進むことも戻ることも出来ない。
声を上げた、多くの人が素通りする。
沈む。体温を奪っていく、冷たい。
諦めるか、まだ両手は動く。
書いた紙飛行機を沢山飛ばした。
特攻隊が誰かに届いた。
沈む。まだ書ける。
誰かから声を掛けられる。
誰かからロープが投げられる。
脇の下に巻き付けるも抜け出せない。
沈むのだけは止まった。
ロープを引っ張る人が疲れてきた。
その人まで沼に入れたくない。
紙飛行機をさらに飛ばす。
誰かと交代させなくては、、
もしくは増員をさせないと。。
「もう引っ張らなくていいよ。」
その言葉を言ってしまったら
本当にロープから手を離されそうで
怖くて言えない。
紙飛行機。
引っ張る人を助けるための紙飛行機。
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