雲、うごく。〜夏の終わりの苦笑。
水曜の午前9時、大学病院の待ち合いの席。
2つの科にお世話になることになり、
配布された小型発信器を片手に
診察のベルが鳴るのを待っていました。
果たしてどちらの科が先に
僕を呼んでくれるのか、
両方の科の検査などを考えると
午前中には終わらないだろうな、
早く仕事に戻らねば、などと
どこか落ち着かない気持ちです。
心許ない僕の座るその長椅子の空間は
巨大スクリーンのような
大きな窓に面しています。
僕は窓の向こうに広がる青空と、
幾重にも層になっている雲を
何気なく見上