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共働き世帯のハードルを上げる子育て市場。

「国民は物価高で苦しんでいるんだ!!」

選挙の街頭演説や、政治家の会見で、こんなセリフが良く聞こえてくる。

国民は「物価高」で苦しんでいる。

政治家の言う「国民」がどういう人を指しているのか分からない。
でも、皆さんどうだろうか?

周りを見ていて「苦しんでいる」と感じる様な人はいるだろうか?

勿論、地域によるのかもしれない。
お付き合いがないだけなのかもしれない。

だけど、確実に自分が子供の頃よりも現役・子育て世代の「お金の使い方」が派手になっている気がするのだ。


高級スポカジ民


親になってから、スポーツカジュアルな服装の人に出会う機会が増えた。

それまでは平日も土日も問わず殆どスーツで仕事をしていたので、スポカジを着用した人と出会う機会がなかったのだ。


子供が保育園に入り、送迎の時や稀に休日に一緒に遊ぶと親子共によく見かけるスポカジブランドがある。

・THE NORTH FACE 
・Montbell

特に「THE NORTH FACE」は、習い事に行くと見学してる親の中に2~3組はいるのでは?と思う程、普及している印象がある。

子供に「THE NORTH FACE」のアウターを着せている人も多い。
冬物のアウターは約3万円位する。


因みに、フォレストアドベンチャーへ行った時は「Patagonia」率が異様に高かった。

森の中が好きな人はPatagoniaが好きなのか? 謎である。

子供の服なんてすぐに汚れるし、サイズダウンも早いのでUNIQLOで十分。我が家はそういうタイプだ。

だけどこの記事を書くに辺り、スポカジのHPで子供服を見ていたらちょっと着せたくなってきた(笑)

つまり、「目に触れる」「知る機会」が多ければ多いほど「欲しい」と思うのだろう。


自分が子供の時、子供服を皆がどこで買っていたのかは分からない。

親世代の人に話を聞くと「西松屋の様な安いお店は昔はなかった」と言うけれど、数万円もするようなアウターを着せてたのだろうか??

私なんて幼稚園に入る前位までは、母親や親せきが作った「手編みのセーター」等を普通に着用していた。

サイズダウンしたら、ほどいて別の作品に編み直す様な事もあった気がする。

時間にゆとりがあったから?
逆に金銭的なゆとりがなかったから?


旅行の頻度


周りを見渡すと、年に何度も旅行に行く人が結構多い。

お盆休みに沖縄・軽井沢辺りに4泊する計画を立てている上に、更にシルバーウィーク辺りに温泉旅行2泊など、「先の先まで」旅行の予定が決まっているケースもある。

コロナ禍&円安の影響で「家族で海外旅行」という人はかなり減ったけど、コロナ前はハワイや韓国等へ行く人も多かった。

私の父親は週休1日だったし、夏休みも祖父母の家に帰省というパターンが多かったので飛行機や新幹線に乗るような旅行は修学旅行が初めてだった。


昔に比べてSNSで全国各地の魅力的な宿泊施設の情報が目につくようになったからなのか?
「1年間で1泊も旅行へ行かない」という人には中々会わない。


塾や民間学童は私学より高い


「授業料を無償にして子育て世帯の負担を失くします!!」
この手の政策はとても多い。

だけど、子育てでお金がかかるのって学費だろか?

勿論、私立大学の4年間の学費は数百万円かかるので大きな出費だ。
よく「無償化」の対象として言われている高校も公立で151万円、私立は約300万円。

でも、高校生になるまでにもっと高い金額を負担している。

・塾
・習い事
・民間学童

昔に比べて習い事の費用はどんどん上がっている。
スイミング・体操・ピアノの様な定番の習い事の月謝は1万円位。

小学生低学年でお世話になる人も多い民間学童は、送迎や軽食も含めると5万円を超えるような所も多い。


更に青天井なのが塾だろう。

小学校受験塾は入会金が5万円~10万円で月謝も同じ位だったりする。
受験学年の季節講習にかかるお金は、3桁に届く人もいる。

中学受験塾だって月謝10万円、季節講習が50万円という話も多い。

冷静に計算すると、私学へ進学した後の「純粋な学費」よりも塾代の方が高かったりする。
(私学は学費以上に寄付金や交際費が嵩むと思われるけど)

子育てのハードルを上げてくる


私は「1都3県」以外の土地に住んだ事がない。

なので「日本全体」に比べると、「共働きのパワーカップル」が多いのかもしれない。

実際に生まれ育った地元よりも、今は少し都心に近いので接する人の懐事情が違うのかもしれない。


とは言え、私は都心のタワマンに住んでいるワケでもない。
だから、周辺で「小学校受験をする」なんて人はそんなに沢山いなかった。

人気エリアのタワマンに住んでいるママは「同じ幼稚園の子供は全員お受験をする」と言っていたので、確実に「土地柄」による差が存在する。


でも最近になって自分の地元(とても田舎)に帰ってみると、自分が子供の頃に比べて確実に「塾」が増えている。

お花屋さんも、本屋さんも、みんな塾に変わっている。


なんか、ハードル上がってない??


そもそも習い事だって、昔は小学校入学前後に始める子が多かった。
それが今では

「チャレンジBaby」
「Babyくもん」
「BabyPark」

等「0歳児からの習い事」がめちゃくちゃ多くなった。

就学が近づくと公文を始める子も凄く増える。
小学生で習い事0という子は滅多にいない。
小学校中学年以上になると入塾率も高くなる。


同じような話を過去にも書いている。


「子育て世帯に〇万円配ります」とか「授業料を無償にします」とかそういう政策を出す事によって、更にハードルが上がっている気がする。

元々、「夫婦揃って正社員」という世帯が増えた事で可処分所得は多い。

一方で、子育て世帯に対して「洋服」「旅行」「教育費」と懐を刺激してくる情報が昔より遥かに増えている。

周りが消費意欲旺盛だと、徐々に影響される。

益々お金を稼がなければならなくなる。


なんとなく、こんな構図になっている様な気がする。


可処分所得が増える事は、喜ばしい事だけど。
「お金」だけが幸せの構成要素ではない。

本当の豊さは何なのか?
それを、周りに流されず選択できる冷静さを忘れないようにしたい。

<あとがき>
記事を書きながら「情報が目に入ってくる」事が大きい気がしました。
私の地元では「中学受験」なんて言葉は聞いた事がなかった。
高校受験まで「私立」と「公立」の違いすら知らなかった(笑)
ついでに言うと、社会人になるまで「ゴディバ」「ロクシタン」も知りませんでした(笑)

今日も有難うございました。


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