敢えて「お金がない生活」を選ぶメリットも、あるのかもしれない。
「お家で『あやとり』がしたいんだ」
とある日。
保育園から帰る時に、突然次男が「あやとりをしたい」と言い出した。
どうやら保育園内で流行っているらしく、私に技を披露したい様だ。
長男も同じく年長の頃に「あやとりブーム」があり、私は解説本と紐がセットになったものを購入した。
でも、技が2~3個できるようになった所で飽きたのか遊ばなくなってしまった。
私自身も不器用なのであまり上手にできなかった(笑)
「あやとりの本1冊を極める」
これこそ、やり抜く力と言うのでは?
その「やり抜く力」を阻害するのは、お金なのかもしれない。
「おしりたんてい」1冊で長く遊べるはず
子供が産まれてから、私は自分のモノを買う機会が殆どなくなった。
特に子供がまだ乳児だった頃は、大好きな本も読む時間がないのであまり買わなかった。
その代わりに買っていたのが、子供の本。
noteを始めた直後に書いたこちらの記事でも書いた通り、335冊どころか今となっては学習漫画等も含めて400冊以上あるのでは?と思う。
「子供の絵本なんて図書館で借りれば良いのに」と思う人も多いだろうけど、まだ子供が1歳位の頃は、「沢山の人が触れた本」にちょっとした抵抗があった。
何より「本が好き」になってほしくて、「この絵本を買ってほしい」と言われたら殆ど断る事なく購入していた。
そのお陰で子供達は本に対してのアレルギーが少ない。
外出先で退屈していても、本を渡せばとりあえず大人しくなる。
ただ、デメリットもある。
絵本が10冊以下だった頃は、同じ絵本を何度も何度も繰り返し読んだ。
発熱して保育園を休んだ日は、「しろくまちゃんのホットケーキ」を1日に40回以上も読んだりした。
しろくまちゃんに関しては、長男はすっかり覚えてしまい私が読む時に一緒に声を出していた。
「数が少ない」事の最大のメリットは、そんな風に1冊を存分に味わえる事だ。
長男が年少の頃に「おしりたんてい」にハマりだして、短期間で何冊も購入した。
でも「おしりたんてい」なんて、本当は1冊で3ヵ月位遊べる本だと思う。
単純にストーリーを楽しむだけではなく、「おしり」を探したり、「かるがも」を探したり、おなじみのキャラクターを街中のシーンで見つけてみたり。
穴が開く程見る所がある。
だって、自宅で本を読める時間なんて1日の中で「寝る前の1時間位」しかなかったのだから。
結局、親である私が飽きっぽいのだ。←反省。
昔の遊びは優れている
昨日の夜、さっそく次男とあやとりをした。
次男は私に「手をグ―にして」と言って、クルクルと腕に紐を巻き付けられた。
私の手に巻き付いた紐を次男が別の形に変身させる。
2人あやとり、1人あやとり。
色々な形が完成する度に得意気な顔をする次男。
凄いなぁ。
久しぶりに出した「あやとりの本」には、挑戦すらしなかった技が沢山掲載されている。
紐1本でこんなに遊べるなんて、なんて優れた遊びなんだ。
もう一つ優秀だなと思うのは折り紙。
折り紙なんて100円ショップ1枚1円位のコストで調達できるのに無限に遊べる。
図書館で折り紙の本を借りてきても良いし、最近はYouTubeでも分かりやすい作り方の動画が沢山公開されている。
子供達と共に、お誕生日やクリスマスの制作をした時は凄く楽しかった。
我が家では年に2~3回しか登場しないけど、粘土も良いと思う。
作って壊して…を繰り替えれば、こちらも永遠に遊べる。
更には粘土によって「握力が鍛えられて筆圧が安定する」と聞いた事がある。
いずれの遊びも手先が器用になるし、集中力も養われる。
コストが低くて、中毒性がなくて、素晴らしい遊びだと思う。
お金よりも時間が大事
「お金がない事は惨め」と感じる事は多い。
だけど本当にそうだろうか?
勿論、食費すら捻出できないようでは困るけれど。
次から次へと玩具を買い与えたり、習い事でスキマ時間を埋め尽くすほどのお金は持っていない方が良いのかもしれない。
又は「お金をかけない」と決める事が大事なのかもしれない。
本にしても、玩具にしても、モノが溢れすぎて味わう時間が足りない。
先程触れた「優れた昔の遊び」も、結局は大人の伴走が必要なのだ。
大人が一緒に面白がって、「次はコレを作ってみよう!」とかファシリテーター役をやらないと子供は張り合いがなくて他の事に目移りしてしまうのだ。
3年位前に「科学の実験」を購入したけれど、殆どの実験を試せていない。
これだって、材料を揃えたり、一緒に解説を読んでみたり「関わる時間」を作らないと子供1人では中々できない。
「そんなの、子供が小さいからでは?」
「そのうち自分1人でやるようになるのでは?」
そういう声もあるかもしれない。
だけど、この先も子供がこういう事に興味を持ち1人で実験を始める…なんて事にはならない気がする。
何故かと言えば、ラクに遊べる娯楽が溢れているからだ。
YouTubeを見るとか、ゲームをするとか。
受動的な娯楽だけで時間は過ぎていく。
今は「多様なニーズに答える塾」が沢山登場している。
科学実験教室/月謝2万円~
ブロック玩具教室/月謝3.5万円~
お受験塾でも、先生にマンツーマンで「絵画」や「折り紙」を教えてもらう個別指導は30分で3千円くらいだった気がする。
つまり「子供と向き合う大人」に対して、私達はお金を払っている。
民間学童に通わせて習い事の送迎をしてもらうオプションだって、「送迎する大人」への対価を支払っている。
「子供の力を伸ばしたい。でも時間がない」
それを「お金で解決する為のサービス」が溢れている。
勿論「子供と向き合ってくれる大人」にお金を払っても、それ以上稼げるから良いじゃん!と思う人もいるだろうし、決して否定するつもりはない。
ただ、あまりにも溢れている気がする。
結局「イタチごっこ」な気がする。
色々な考え方があるし、価値観はそれぞれだけど。
私は「子供と向き合う時間」が多い方が「お金が沢山ある事」よりも幸せだ。
そして、お金がない方が「1冊の本や1つの遊び」に集中できる。
余計なモノや情報をシャットダウンできる。
案外それが、幸せだったりするのかもしれない。
そんな気持ちが益々強くなる、今日この頃。
似たような話。
**「昨日読んだ本」コーナー**
オンライン読書教育「ヨンデミー!」に、毎日「感想提出」をしている子供達が昨日読んだ本を紹介するコーナー。
<次男>
〈長男〉
〈読み聞かせした絵本〉
アメリカの実話。
イラストのフクロウが凄く可愛かった。
ヨシタケシンスケさんの2冊目の絵本。
読み聞かせに体力を要する(笑)
今日も有難うございました。