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何の為に本を読んできたのか?
「こんなに本を買っておいて、何に活かしてるのか?」って思ってるんだろうな…。
夫と共に本棚に大量に並ぶ「仕事関係の本」を運びながら、何だかとてもはがゆい気持ちになった。
仕事に24時間を捧げていた時代に買った本達と、「私の本業は母親」と宣言している今の自分に乖離がありすぎて何だか居心地が悪い。
念願のお引越し
年の瀬も迫った今日。
家具のレイアウト変更をした。
マンションを購入した直後にお迎えしたスライド式の本棚を、物置と化した玄関に近い部屋からリビングに最も近い部屋へ移動したのだ。
物置状態の部屋は、これから捨てる段ボール、避難リュック、水のストック、消耗品のストック等、ジャンルを問わない物が散乱していて本棚までのアクセスが悪かった。
リビング横に置けば、私達の本だけではなく増えてきた子供の学習漫画も置けるので非常に助かる。
180㎝を超える大物なので今までずっと避けてきたが、遂に私達は大仕事に取り掛かった。
あの頃の本たち
本体を移動させるにあたり、まずは中身を取り出す事にした。
定期的に断捨離はしているものの、イザ全てを出してみるとパラパラめくった程度の本もあれば、何度も読み返した本もあった。
地方で生まれ育ち、ヤンキーにもコギャルにもなり損ねた上に学歴も特になかった私は、20代の頃はとんでもなく野心家だった。
「家庭も子供も欲しい。でも仕事で成功したい」
今思うと、肩肘張りすぎだと思うけど。
とてもギラギラしていた。
本棚には20代の頃に購入した「自己啓発本」が大量にあった。
そして営業としてのノウハウが書かれた本や、業界の関連本、資料的な本も沢山あった。
今となっては勉強する気が全くなくなってしまった英語の本もある。
対して夫はSEとして初期の頃に買った「古典的な本」を15冊程度所有しているのみ。
決して張り合っているワケではないけれど、大量の本を読んでも私は「何者」にもなれなかった気がする。
成功とは何なのか?
無事に棚の移動を終えて、その後は1人で「ギラギラしていた自分」が購入した本を今でも読むのか?と、吟味しながら棚に戻し始めた。
そもそも私にとっての「成功」とは何だったのだろうか?
大企業で管理職としてどんどん出世する事?
営業マンとして会社でMVPを取る事?
ユーチューバー、作家、芸能人、アーティスト等、何かの分野で有名になる事?
いずれにしても、きっと多くの覚悟と沢山の「ステークホルダ」に囲まれる事だ。
無知で田舎者だった私は、そういう現実的な事実があまり分かっていなかった気がする。
20代の頃から「子供が欲しい」とは思っていたけれど、まさかこんなに子育てにどっぷり浸かると思っていなかった。
もっとベビーシッターを活用して、出産前と変わらず働き続ける自分を想像していた。
だけど不思議なモノだ。
出産してから、私にとっては「社会的な成功」よりも「子供とのささやかな時間」の方が遥かに価値のある幸せな事だと感じるようになってきた。
それも子供が大きくなればなるほど、その気持ちが強くなっている。
今の私にとっては「合わない本」が沢山ある。
それらを「ブックオフ行」の段ボールに詰めた。
本棚と向き合う事は、自分の気持ちと向き合う事だ。
今の私にとって「大切」「何度も読み返したい」と思っている本は、この先何年位「自分にピッタリ」と感じるだろうか。
2024年もあと一日で終わり。
大掃除と家具移動で中々時間が取れないけれど、少しでも振り返る時間が持てると良いな…と思っている。
〈あとがき〉
沖縄から帰ってきて2日経っても中々生活リズムが戻らない💦
やっぱり睡眠時間の固定化って大事です。。。
今夜も有難うございました。
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