「すき好きノート」 谷川俊太郎
「すきっていいね あかるいね
すきがあるって たのしいな
すきってだいじな きもちだよ
すきだと やさしくなれるもの」
「すき好きノート」 谷川俊太郎
かつて惜しまれながら閉店してしまった、神戸の絵本専門店
「ひつじ書房」
「ひつじ書房」さんに行ったときに買った1冊が「すき好きノート」です。
まさかあのとき、僕が訪れた数ヵ月後に閉店になってしまうとは。「また今度ゆっくり絵本を選びに来よう」と思った素敵な絵本屋さん。
とても丁寧に本を包装していただき、ひとむかし前の本屋さんに再び出会ったような懐かしい気持ちになりました。
「すき好きノート」は、読者といっしょにつくる本。
小さなお子様といっしょにつくって、その子が大きくなったときにプレゼントするっていうのも良いでしょうね。
左側から本を開けると子どものページ。
右側から本を開けると大人(親)のページになっています。
はじめに、谷川俊太郎さんがこう語っています。
これはノートでもあり本でもある本当のNOTEBOOKです。
空いているスペースはあなたのものです。
詩を書いてもいいし、絵を描いてもいい。
写真や切り抜きを貼り付けてもいいし、ただの落書きでもいい。
罫なんか気にしないで。
あなたとの合作で、これは世界に1冊しかない本になります。
大人のページには「一番好きなものは何?」という形で、谷川さんからあなたに質問が書かれています。
その1つの質問について、谷川さん自身が考えたことが書かれています。
そのとなりのページには、何も書かれていません。読者が好きな言葉を書いたり、写真や絵を貼ったり、落書きしてもいい空間になっています。
一番好きな言葉は?
一番好きな人は?
一番好きな俳優は?
一番好きな音楽は?
自分だったら何かな?
誰かな?
と、思いながら読み進んでいけます。
そして
自分の好きなものを、いっぱい書き込んでください。
子どもは左側から本を開けます。
ここにも
いちばんすきな やさいなにかな
いちばんすきな おかしはなんだろ
と、お子様に向けて問いかけがあり、となりのページにはお子様が何でも描ける空間(スペース)があります。
全部書き込むと、お子様との「現在進行形の思い出」になる一冊が完成します。
子どもが大人になって読むと、お父さん、お母さんの「好き」があり、過去の自分の「好き」がそこにあります。
とても素敵な「世界に1冊だけの絵本」になりますよ!
タイムカプセルから「世界にたった1つだけの絵本」を取り出したときの感動を、「今」にしかできない素敵な絵本を、ご家族で創ってみてはいかがでしょうか。
【出典】
「すき好きノート」 谷川俊太郎 アリス館
いつも読んでいただきまして、ありがとうございます。それだけで十分ありがたいです。