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スロベニアと蕎麦

わたしは、約7年前に伝統を尊重して自然豊かな環境の維持に取組むスロベニア共和国(以下、スロベニア)という国の特別なスロベニアの食品(特に塩・蜂蜜)に興味を持ち、スロベニアという国に魅力を感じてます。

今回、中でもEijyoさんの蕎麦食推進クラブ「さざれ石」で、ふとヨーロッパの中でもスロベニア人は不思議と蕎麦をよく食べるんだな~と思いだし「スロベニアと蕎麦」について調べてみた。



スロベニア共和国について

スロベニアはイタリアベネツィアにほど近い、ユーゴスラビア社会主義連邦共和国から1991年に独立した中央ヨーロッパに位置する国。2004年にNATOに加盟。
ヨーロッパの文化や交易の交差路でもあることから、多様性のある食文化と美食が世界で知られています

アドリア海に約15㎞の短い海岸線を持つ、イタリアに接しベネツィアの東に位置する


スロベニア共和国

面積は20,273k㎡、人口は約210万人
国土の60%が森林で、その雪解け水は幾つもの澄んだ川となりゆっくりアドリア海に流れ込む大自然の美しい景観が魅力的。
GDPは€590億(約9.7兆円)一人当たりGDPは約€28千(約465万円)
※2022年末のデータ、スロベニア商工会議所より入手

スロベニアのデータ


スロベニアと四国を比較

スロベニアは、日本の四国面積がほぼ同じだったので比較してみた。

四国の面積は18,802k㎡、人口約350万人
四国の森林面積は、香川県46.7%、愛媛県70.6%、徳島県75.7%、高知県84.0%。四国は、海に囲まれた大自然を残しており「持続可能な観光」の実践として日本最後の清流四万十川やゼロウェイストタウンの上勝町等を評価して世界的に有名な老舗旅行ガイド、欧米県の旅行者のバイブル「Lonely PlanetのBest in Travel 2022」の地域部門において日本で唯一第6位となっている。
GRP(域内総生産)は約14.6兆円一人当たりGRPは約470万円
※人口は2024年、域内総生産は2017年のデータ、Wikipediaより入手。1€=165円で計算

四国のデータ


スロベニアは、なんと気候は違えど四国と似ているかも(スロベニアは夏暖かく冬は降雪が多く非常に寒いとのこと)。

比較すると、スロベニアは人口が約60%と少ないけど、面積や経済規模(GDP,GRP)は四国とほぼ同じ

森林面積は四国の方が広いけど、小さな面積に急峻な山があり海に繋がる風光明媚な場所で自然を大切にする考えは同じ


因みに、スロベニアの日本との関係は、新潟県妙高市とスロベン・グラデッツ市が姉妹都市協定を結び、東京オリンピックでは妙高市がホストタウンになってたんだって。
冬の気候が似ているからかな~。



スロベニアの蕎麦消費事情

スロベニア人は、驚いたことに日本と同じように「蕎麦」をよく食べるとのこと。

駐日スロベニア大使館全権公使のインタビュー記事(下記添付)には、「スロベニアでは年間のそば消費量が日本より多く、毎日のように食べます」とあります。

そこで、スロベニア人の蕎麦消費量が実際どのぐらい多いのか調べてみると、一人当たりの蕎麦消費量が日本人の約1.5倍程度
その数値は世界一とのこと。

日本の蕎麦消費量は12~14万㌧/年。対してスロベニアの蕎麦消費量は約3千㌧/年。
各人口で割ると、一人当たりの年間消費量は、日本は約970g~1,130g/年。対してスロベニアは、1,430g。

日本の蕎麦消費量:2014年の農水省調べ

大まかな数値であり、赤ちゃんからお年寄りまでの全人口で出しているので精度は低いと思うけど、日本の蕎麦消費量も意外と少ないんだな~との感想。

ただ、蕎麦の食し方は日本と違い下記の通り、スロベニア人は蕎麦を麺として食べないらしい

粉にしてミルクと一緒に飲んだり、パンにしたり、ケーキやお菓子に使ったり、そばを使ったレシピがとてもたくさんあります。

そばの話をすると小さい頃を思い出します。近くに山があり、ときどき父と一緒に登ったのですが、そのとき、保存食に持って行ったのがそば団子です。とてもシンプルな料理で、まずはそばの実などを丸めて揚げます。

駐日スロベニア大使館全権公使の記事より抜粋


その他スロベニアの魅力

そもそもわたしの知るスロベニアのはちみつと塩。


はちみつ

スロベニアの養蜂は1000年以上の歴史があり、現代の養蜂技術の始まりは18世紀中ごろのスロベニアに始まるといいます。

スロベニア人のミツバチとの付き合いは、人口210万人のうち1万人以上の養蜂家が存在するほどで、蜂蜜だけでなく蜂蜜風呂やアピセラピー(蜂の羽音によるリラックス効果)、ビーランドにビーハイブハウスなどあり、スロベニア人にとってミツバチは仲間のようです。

また、2017年には、ハプスブルグ帝国の女帝マリア・テレジアウィーンの養蜂学校を設立した際に初代養蜂指導者として任命近代養蜂技術を確立した第一人者「養蜂の父」と呼ばれるスロベニア人のアントン・ヤンシャの誕生日にちなんで、国連で5/20を「World Bee Day(世界蜂の日)」に制定。2018年には、スロベニア政府は養蜂アカデミーを設立。

スロベニア人がミツバチを仲間として保護し大切にする理由、それは、

ミツバチは、蜂の巣から採れる蜜、かつては蜜蠟として照明に、また蜂蜜としての恵みだけではなく、地球上の植物の受粉の大部分を担っている
それゆえ、
“ミツバチの働きなしには世界の食糧の3割しか育たない”

“ミツバチが地球上からいなくなったら人間は4年しか生きられない”
かのアインシュタインもこの言葉を残していると言う。


塩(ピランソルト)

スロベニアの町全体が歴史的文化遺産であるピランで作る塩は、汚染物質の入り込む余地のない場所で、
山と海のミネラル豊富な泥
で塩庄を作り、3年以上と長い年月をかけて微生物が海水を浄化して

「太陽と風と人の手だけで700年変わらぬ伝統的製法」

でつくられる究極のエコロジーなローカルフードなのです。

ピランソルトの歴史は、ローマ時代まで遡り、長い間ピランを支配していたハプスブルグ家に献上されていた「ハプスブルグ家ゆかりの塩」
ピランの町には今も女帝マリアテレジアの別荘が残っています。


最後に

わたしの「想い」が一杯詰まったスロベニア。
蕎麦消費量について確かなデータが見つからず苦戦したけど、一人当たりの蕎麦消費量は日本人よりかなり多いことは間違いないことはわかりました。
でも、日本人の蕎麦消費量が意外と少ないことを改めて感じたかな。

今更ながらだけど、実はスロベニアに一度も行ったことがないわたし。
スロベニア人やビジネスで何度も足を運んでいる方からのお話や情報で知れば知るほど憧れの国となっただけなんです。
※添付画像もみなさまから戴きました。

今回、スロベニアの蕎麦文化を知り、ますます魅せられてしまいました。

この記事のご意見やご感想、スロベニアを訪ねたことがある方の情報や豆知識等があればコメント欄に是非お願いします。

最後までお読みいただきありがとうございました。


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