ブロッコリーに注目!
わたしが好きなブロッコリーは、栄養価も高く嬉しいことに畑でもプランターでも家庭菜園で育てるのも比較的容易。
そのブロッコリー、興味本位でネットで調べてみると、もとはキャベツの一種でどうやら約2000年間マイナーな食材だったのが改良されて近年急増している野菜という。
また、驚くことに種苗メーカー大手の株式会社サカタのタネは、世界シェア65%だといいます。
ということで、サカタのタネと農林水産省のHP、Wikipediaからブロッコリーの歴史や人気の理由について調べてみました。
日本の種苗メーカー
日本の大手種苗メーカーは、タキイ種苗(1835年創業)とサカタのタネ(1913年創業)が世界の上位10社(2017年)に入っているというのも驚き。
なんと、タキイ種苗は創業来187年、サカタのタネは109年と長ーい歴史が。種だけに歴史があるんですね。
なかでも野菜種子と花き種子の世界シェア(2017年)は、タキイ種苗9.3%、サカタのタネ9.0%と2社で18%と非常に高いのも驚き。
タキイ種苗によると、国土面積が小さいにもかかわらず、四季の気候変化に対応して生産効率を高める工夫をしているから成しえたという。
よく制約されると新たな技術が生まれるとかいうけど、その典型かもしれませんね。
サカタのタネとブロッコリー
まず、サカタのタネのHPに書いてあった言葉に「なるほど~」と感心して頷く。
「花は心の栄養 野菜は体の栄養」
そして、ブロッコリーはというと、世界シェア約65%と圧倒的でこれからまだまだ拡大したいという。
ブロッコリーの歴史
ブロッコリーの歴史は古く、世界で食べ始めたのは比較的最近みたいですね。
【黎明期】BC600年-1920年
ブロッコリーは、海外では古くはBC600年からケールの仲間としてマイナーな地方野菜として存在。
ローマ時代から利用されていたが地域限定的、1920年代にアメリカで拡大。日本には明治時代(1868年-1912年)初期に海外から観賞用として渡来。
【発展期】1920年-1980年
商業生産に向くF1品種化と種子の安定供給によりアメリカで作付け面積が急増、アメリカを代表する野菜になる。
【普及・拡大期】1980年-現在
青果の氷詰め、冷蔵輸送、冷凍加工、の技術が発達
消費意欲が増加して、生産国がメキシコ、スペイン、中国、と世界に拡大、21世紀には世界的野菜になる。
因みに、世界のブロッコリーの作付け面積は、過去50年で約20倍増、20年で約3倍増という驚くほどの増加のスピード
ブロッコリーも古代食材の一つだったんですね。
ブロッコリー消費増の背景
では、何故世界でブロッコリーの消費が急速に増加した?かというと、次の通り。菜食主義者も多くなり健康ブームと、ブロッコリーが急増するのは当然ですね。
1.高い栄養価、メディアや専門家も注目
体内でビタミンAに変わるβカロテンや、ビタミンB群・C・Eを含む緑黄色野菜で、鉄分を始めミネラルも豊富に含みます。
そして、キャベツとの栄養価比較では:
βカロテン(鼻やのどなどの粘膜を健康に保つ助けとなる) 18倍
カリウム 2.6倍
ビタミンC(免疫機能を整え、肌を健康的に保つうえで有効) 3.4倍
ビタミンK 2.7倍
葉酸(細胞の新生に重要な役割を担う) 2.8倍
2.抗がん作用などの高い機能性
ファイトケミカル(植物が紫外線や外敵などから身を守るために備えた防御成分で、植物特有の色や香りや苦みや辛みなど。)の一種「スルトラファン」を含む(糖尿病の抑制、抗がん作用、肝機能の改善、抗ウイルス作用)
がん予防での健康効果が確認された後、解毒作用のメカニズムが解明され、領域が拡大。その他の成人病への効果も認められるなど、研究が進んでいるという。
3.消費者ニーズに対応できる柔軟性
花蕾の利用が多いけど、茎と葉も全てを利用できる使い勝手がよく捨てるところがない食材。
4.食味の良さと世界の食文化への高い親和性
生食、サラダ、スープ、パスタ、炒め物、ステーキの付け合わせなど、食べやすい野菜に求められる性質を兼ね揃えている。
(ご参考)
世界各国での消費量(国民一人当たりの推定年間消費量:2020年調査)
アメリカ4.6kg
イギリス4.2kg
オーストラリア2.2kg
スペイン1.5kg(直近10年で8倍増)
日本1.2kg(直近10年で流通量が1.3倍増)
中国1.0kg
インド0.1kg(国民の6割約7億人がベジタリアンであり、拡大期)
ブロッコリー消費拡大サイト「ブロッコリー大好き」
ブロッコリーについて、産地がお勧めするレシピや、キューピーおすすめレシピ、そして育て方まで書いてあります。
最後に
ブロッコリーは、育てるのも比較的容易で生育も早く花蕾がどんどんでき、多様な調理方法により美味しく、栄養価も高く、残すところなく食べられる。だから人気があるんですね。
まさに万能、持続可能な社会への取組みになる食材。
みんなでブロッコリーを育てて食べましょう!
【情報ソース】
株式会社サカタのタネ
農林水産省「種苗をめぐる情勢」令和3年4月
Wikipedia
最後までお読みいただきありがとうございました。