ICTの真価はオンライン授業ではない
先日の話
先日のことになりますが、子供が熱を出したため年休をとっていました。
(その後検査結果も陰性で一安心したところです)
ただ、当日の朝に熱が上がって欠勤を決めたため、授業の予定が入ったままの状態で学校に連絡をしました。
当然授業はすべて自習になってしまいました。
私は現在、高校1、2、3年の授業を別々に担当しており、この日も3種類の授業がある予定でした。
Google Classroomの利用
私の勤務校ではGoogle Classroomを普段から利用しています。
教科や担当者によって使い方の割合には差がありますが、基本的に生徒はアカウントをもっており、各授業のClassroomは必ず設定してあります。
私は課題の配信、回収などや小テストの事前告知、連絡事項の確認などに利用しています。
Google系のサービスは端末を選ばないところに強みです。
私の勤務校ではBYOD+学校貸出端末(WIN)といった環境ですので、Google系サービスが最も利用しやすい状況にあります。
急な欠勤、授業の予定の変更と対応
先日の年休の日は教科書内容を進める予定で生徒にもClassroomで告知をし、課題も事前に公開していました。
ところが、欠勤での自習となったため、準備していた課題は使えません。
しかし、Google Classroomは家からもアクセスすることが可能なため、急遽課題を前日の復習内容に差し替えて送信しました。
生徒たちは自習課題をオンラインで受け取り、端末からアクセスして提出をしてくれました。
今回のことに関して、当たり前の話ではありますが課題を差し替えること、それを自習課題として用いることがスムーズにできました。
今回のことに関しての特別に何らかの指示を生徒にはしていません。
年度当初から、急な自習の場合などはかならずClassroomを確認するようには伝えていましたので、できる環境は事前に整備してはいました。
とはいえ、自習監督の人にも配布や回収の負担を掛けずに実施できたということは大きな省力化に繋がりました。
私はこれこそがICT導入やGIGAスクールの目指す方向性だと感じています。
オンライン授業は副次的な効果
ICTの導入に関して、すぐにオンライン授業をする、動画を撮影するなど目新しい分野に目が行きがちです。
マスコミ的にも見栄えがしますし、不慣れな教員がiPadで自撮りする教師の滑稽な映像で溜飲が下がる視聴者もいるのでしょう。
しかし、本当に重要なのはオンライン授業で見栄えを整えることではなく、授業という時間や教室という場所の制限を受けずに、学習の資料を生徒に届け、学習方針を示すことができることです。
日常利用によって世界観を変える
以上のことさえできれば、実際の授業は既存動画での代替も可能になります。
もちろん、毎回をこの方式で行うのは難しいでしょうが、急な欠勤などの対応がとてもスムーズです。
しかも、生徒側の欠席者もこのシステムを利用することで欠席による学習の遅れを軽くすることが可能になります。
こうした利用方法こそが、ICT導入を促進すべき最も大きな理由なのではないでしょうか。
(そしてこのやり方がのほうが、より多くの教員が実施可能です)