【詩】往生際
初夏に作った梅シロップを
1cmだけ残したままにしてるのは
瓶を洗うのが面倒だからじゃなくてですね
ただなんかここにきて
飲み切るのが惜しくなったというか
一粒ずつ梅をあらって
布巾でちまちま拭いていた
あの手間を思い出すと
一番とっておきの日に飲み切りたくなりまして
往生際がわるいでしょう
清水の舞台的なところから
飛び降りるようなことは
決してできない性分でしょう
もう今日は
夏の最後のひと絞りって感じの雲が浮かんでた
そうかもうこれで
おしまいなんだなあ
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