食べることを苦痛に感じるようになったのはいつからだろう
昔から、食事があまり好きではなかった。
特別苦手な食べ物やアレルギーがあるわけではないけれど、できるならサプリだけで生きられたらいいのにと思っていた。
私は少食で、すぐにお腹いっぱいになってしまう。あと、どれだけたくさん食べても、太れない。
一般的にみたら細いのだろう。
「スタイルいいね」「モデルみたい」
知らない人にいきなり言われてなり、初対面でも褒め言葉として何度も言われてきた。
でも、私にとって「細いこと」は褒め言葉なんかじゃない。
普通の人が「太ってる」を悪口と認識するように、私には悪口と同じように感じてしまう。
もちろん悪気があるわけじゃないことはわかっている。
けど、太れない・食べれない私にとって「細い」ことは、褒め言葉にはならない。
「もっと食べなさい」と言われるのも苦痛だった。
私はたくさん食べれない。1日一食でも問題ないくらい、食欲がない。
たくさん食べれる人が褒められる世界。
大盛りのご飯を嬉しいと思えない私は人間失格なのだろうか。
いつからか、食べることが嫌になった。空腹感を満たしたり、1日に必要なエネルギーを補えたりできれば、それでいい。
私に多くの人と同じように、たくさん食べて幸せそうにする姿を求めないでほしい。
美味しいものは美味しい。けど、少しでいい。
美味しいといえば、「好きでしょ」と多く用意されるし、美味しといったものを少ししか食べなくなったら、もっと食べなさいと言われる。
一緒に食べている人が本当に美味しそうに食べているのを見ると、そう感じれない自分がおかしくて空しくなる。
確かに美味しいけど、そんなに?って思ってしまう。
共感して「美味しいね」と感動したふりをするのも面倒くさくなってきた。
コミュニケーションの1つに食事が含まれるのもしんどい。
会社員だった頃は、飲み会や接待、上司が奢ってくれるのが嫌だった。
奢ってくれるからたくさん美味しそうに食べる。
しんどかったな。
食べること自体にあまり興味がないから「今日何が食べたい?」という質問が大嫌いだった。
正直何でもいいし、自分が選んだ店で「おいしい」と言わないといけないのがしんどい。
外食したいなら、どこにでもついていくし運転するから、好きなところを選んでほしい。
世の中には食べることが苦痛な人も、それほど求めていない人もいることをわかってほしい。
美味しく食べることを強要せずにほっといてほしい。
体型についてもほっといてほしい。
自分が痩せていることも、人より食べていないことも分かっている。
けれども、胃が受け付けていないし、食べたいとも思っていないのだからほんといてほしい。
もっと、1人で静かに食べたい量だけ食べて生きて生きたい。