文学の散歩道 (BU1J-2) 「義血侠血(滝の白糸)」(泉 鏡花) 2
目次(表紙)
◆ 「義血侠血(滝の白糸)」について・この作品のポイントは、「規範」と「人情」とのジレンマです。
「大恩人(白糸)」は、人を殺していますから「殺人犯」です。
だから、「検事(村越)」としての公の立場としては、その罪を断罪することこそ、「立派」な検事です。
「白糸」は、「村越」が「立派」な検事になることを夢見て、「援助」をしました。
だから、「大恩人」に対する「恩返し」は、「立派」な検事の姿を見せることです。 すなわち、公正な検事の処断する姿を見せること