文学の散歩道 (BU2D-5)「にごりえ・たけくらべ」(樋口一葉) 5
(前回のつづき)
◆ 「女」として「生まれる・・・」。それが「不幸」の始まり。。。
それが、この時代だったのでしょうか・・・
「女」として生まれてきたばっかりに、「不幸」が待っている人生。
この世の中・・・
そういうことが、「後期・作品」のテーマとして、どれも、「メッセージ」が隠されています。
また、悲しいかな、「一葉・自身」も、その「解決策。答え」を見つけることができませんでした。
この「女性」に対する「不条理」の世の中を、「どうしたらいいのか」、一葉本人にも「わからない」のです。
ですから、一葉は、作品には「解決策」なるような道筋は書いていません。 いえ、書けなかったのです。
それでも、「問題提起」だけは、書き続けたのでしょう。
そんなわけで、「樋口一葉」の作品は、読み返すたびに、「辛く、悲しい」余韻が強く残ります・・・
ということで、「樋口一葉」の作品は、「現代語訳」でまずは、読んでください。
そして、「主題」がなんであるか、「ネット」で検索して調べるもよし、「論文」を検索するなりして分析されるとわかります。
重要なことは、「作品」には、「表」と「裏」があります。
「表」とは、物語の「あらすじ」のことです。
例えば、「美しいベール」に覆われた「純愛物語」でも、
「裏」である、内に秘められた、「主題」である「問題提起」があります。
そこまで「深く」読みませんと、「読んだ」ことになりませんし、そういう「意識」が、「国語力」の向上に繋がるのではないでしょうか。
私は、国語が大の苦手ですが、最低限は、そういう「意識」。「読み方」が必要であることは、わかるようになりましたので、私同様、「国語が苦手」な方の参考になれば・・・と思います。
(完)