第206話.金ぴかの「猿の腰掛け」
1996年
内装は、思った以上に心配事が多い。まず、「樹脂コンコン」と言っているインパネだが、品質感を出すのはもとより難しい。シートも縫製がだらしないし、表皮も質感にかける。ドアライニングも樹脂肌まるだしで、しっとり感に欠けていた。ここに至っては、色・艶・しぼ、段ちりに合わせ建て付け、すべてを極めるしかやりようがあるまい。
事前に行った「EK」のユーザークリニックは、必ずしもよい結果ではなかったようだ。アコード、シビックの評価があまりにも高く、その下の車とは雖も、車格や質感