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【ダイエットの真実】その2:短時間・短期間で体脂肪を減らす運動は存在しない
「短時間、短期間で急激に痩せる」はウソ
InstagramなどのSNS、Youtubeなどの動画サービスを開くと、
「寝る前3分で1か月10㎏痩せ」
「たった5分で1週間-5㎏」
「1日で1㎏痩せる神エクササイズ」
といった、切実に痩せたい人にとって非常に魅力的なキャッチとともにストレッチや筋トレなど、様々なエクササイズが紹介されています。
結果から先に言ってしまうと、上記のように短時間・短期間で劇的に体脂肪を減らすことはできません! 再生数稼ぎのための誇大な表現、ハッキリ言えばウソです。
念のためですが、トップ画像はよく見かけるサムネを参考につくった架空のメソッド。このようなキャッチにはご注意ください!
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10分激しく動いても減らせる脂肪は最大30g
実は、運動で消費できるエネルギー量、減らせる体脂肪量は意外なほど少ないものです。
運動の消費エネルギー量は「体重と強度と時間」この3つに比例していて、以下の式で求めることができます。
【体重(㎏)×強度(mets)×時間(h)=消費エネルギー量(kcal)】
また体脂肪は1㎏あたり7,000kcalなので、消費エネルギー量を7,000で割ると、減った体脂肪量(㎏)を算出できます。
トップアスリート(体重70㎏)が100%の力を発揮する超高強度の有酸素運動を10分間続けた場合の消費エネルギー量と減らせる体脂肪量を計算してみましょう。
消費エネルギー量はご覧の通り、わずか240kcal程度。
【70㎏×20mets×0.17h=238kcal】
これを体脂肪に換算すると以下の通り。たったの34gです。
【238kcal÷7,000=0.034】
これを1週間毎日やった場合でも、減らせる体脂肪は240g。
一般の方が耐えられる運動強度はもっと低いですから、一週間で200gも減らすことはできません。
よく目にする甘いキャッチとは裏腹に、短時間の運動を短期間行っても、劇的に体脂肪が減らないことは明らかです。
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運動で1㎏の体脂肪を減らすには1か月必要
ブートキャンプ、近年で言えばHIIT(ハイインテンシティ・インターバル・トレーニングのような激しいエクササイズも数年周期で流行しますが、
どんなに運動強度が高くても単位時間内に消費できるエネルギー、体脂肪量には限界があります。
一般の方が、上記のような激しい運動を1時間やった場合でも消費できるのはせいぜい700kcal程度、体脂肪に換算すれば100gです。
ただ、これを一か月続けてしまったら、心身共に過疲労に陥ります。
ちなみに運動の後に1~2㎏体重が減るのは、汗で失われた水分量を反映しているに過ぎません。私たちは必要な水分しか体に留めることができませんから、失われた水分は飲食で補う必要があります。
また念のためですが、この100gに意味がないというわけではありません。あくまで、ゆっくりと少しずつしか体脂肪は減らせないということです。
また有酸素運動には体脂肪を減らす以外にも心肺機能を高めたり、血管の弾力性を高める、毛細血管を増やすなど健康上様々なご利益もありますから1時間の運動には大きな意義があるのです。
一般の方の場合、呼吸が上がって、キツイと感じる強度の高い全身運動を1日1時間、週に3回、4週間行って、ようやく体脂肪1㎏を減らすことができます。
周囲の人が、見た目で痩せたと感じられるようになるのは概ね3㎏減った場合ですが、そこまで至るには3か月かかるということです。
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筋トレ、ストレッチの消費エネルギーは少ない
今までのお話、計算は全身を使う有酸素運動を前提にしていました。
運動は大きく「ストレッチ系、筋力トレーニング系、有酸素運動系」の3つに分けられますが、筋力トレーニングの強度は有酸素運動よりも低く、ストレッチはさらに低強度です。
筋力トレーニングは体の一部だけを使う運動なので「辛さ」を感じるものの、エネルギー消費は意外に少ないものです。
それは呼吸数や心拍数が増えないことで実感できると思います。
1回の往復動作で使われる消費エネルギーは0.1kcal前後。全身運動の半分もしくはそれ以下の消費エネルギー量しか稼げません。高重量の重りを使った厳しいトレーニングを1時間行っても360kcal。
筋力トレーニングは直接的に体脂肪を減らす効果はほとんどないのです。
しかし、筋力トレーニングがダイエットに不要ということではありません。筋力トレーニングが必要なのは別の理由があります。これはまた別の機会にお伝えしたいと思います。
ストレッチは筋肉を伸ばして静止するだけなので、非常に低強度です。1時間やっても200kcalも消費できません。ストレッチがダイエットにもたらす役割は別のところにあります。これもまた別の機会にお話ししたいと思います。
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