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#怪談朗読
霊園の地下駐車場(朗読:絢河岸 苺様)
これは知り合いの警備員Yさんから聞いた話。
K県のとある場所に小高い山と山に挟まれた霊園がある。
ふもとの部分に休憩場やメモリアルホール、事務局、駐車場などがあり、お墓は斜面に沿って段々になっている。
中規模だがそれなりに大きな霊園だ。
春彼岸のある日、Yさんは駐車場の案内整理をするためにその霊園に来ていた。
次々に訪れる利用者を駐車場の空いているところに案内したり、外で順番待ちをしてもらった
リクライニングベッド(朗読:絢河岸 苺様)
これは友人がとある職員として病院で働いていた時の話。
その病院には普段使われていない部屋がありました。
入院用の個室なんですけど、その部屋のリクライニングベッドにいわくがあり、どうしても部屋が足りないとき以外は使わないようにしていたそうです。
「スイッチを押してもいないのに頭の部分が勝手に持ち上がる」そんな誤作動がときどきあったそうです。
そして、この誤作動が起きた時、そのベッドを使っていた人は必
バスが来ない (朗読:かすみみたま様)
当初は家に帰りたいという意味で言っているのだと、友人や施設の人たちは思っていた。
入所する人の多くがバスか自家用車で最初訪れる。
老人の場合はバスに乗ってだったから、同じバスに乗れば帰れると信じているのだとみんな思ったのだ。
それから、来る日も来る日も「バスはまだか?バスはまだか?」と老人は言い続けた。
「赤いバスはまだか?赤いバスに乗りたいんだ」そう繰り返した。
ある職員の一人が見かねて段ボー
トンネルの夢(朗読:酒処あやかし 絢河岸 苺様)
その夜、私はトンネルの夢を見た。
幼いころを過ごした家の近くにあったトンネル。高架橋の下にある、短いが大きくて広い。電線込みで電車が十分に通れそうなほど縦にも横にも広がっていて、しかし長さは10メートルと少しくらい。
当然、向こう側の景色は見渡せるほどに(といっても梨畑だけだったが)開けていて、昼間でも多少薄暗くはあっても明かりに困るようなことはなかった。
しかし、その夢の中で私は“向こう側”を