清水慎一

菓匠Shimizuオーナーパティシエ/NPO法人DreamCakeProject理事長/インターネットライブお菓子教室Home Pastry/ユメノカタチ研究所所長/Bean to bar Chocolate ショコラティエ/パティシエYouTuber/菓子業プロデュースコンサル

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清水慎一自叙伝【7】いよいよフランスへ

東京の菓子店での修業を終えて、目標であったフランスへいよいよ旅立つときが来ました。 社長からは、『何のためにフランスにいくのか、フランスに行って何をするのかをしっかりと明確にしなさい。ただ行くだけのパティシエなんて山ほどいる。でもその中で成果を掴んで帰ってくるのはほんの一握りだ。』と言われ、僕の中で設定したのが、 ①国際コンクールに出場する ②有名店で働いて世界一の技を見る ③フランスの友だちをつくる の3つでした。 結果から言うと、3つともすべてクリア。 国際コンク

    • コロナ禍で一番怖いこと

      毎日のようにコロナ感染者数が発表されて、過去最高を上回ったとか、どこそこの地域でクラスターが起きたとか、この感染者の感染ルートはどこだとか、そんなニュースばかりで… 僕は、今はその手のニュースは見ない。メールやLINEで送られてくるコロナ関連の情報も見ない。情報は自分で選択すればいいだけ。 特にワイドショーとか見たら嫌な気分にしかならないし、変に煽られたりするのも嫌だし、コメンテーターの人たちがなんやかんやと正しいかどうかもわからない主観で意見しているのを見ると嫌気がさす

      • 働き方改革

        コロナ禍における働き方というものが、奇しくも『働き方改革』と言われるものとリンクしている。 そして、その『働き方改革』という言葉も、今のコロナ禍でかなり薄れている感があるけど、しっかりと間違えずにいなければならない。 今政府の推し進める「働き方改革」は、 【働かない改革】になっている。 『人は働かないことで幸せになれる』と言っているような内容ばかり。 人は働かない方が幸せなのか? 違う。 人は働くことで幸せになれる。 働くこととは、誰かの役に立つこと。 人は

        • 清水慎一自叙伝【6】お菓子が面白くなってきた

          幸い、一年目にスイッチが入りなんとかこの業界で生きていこうと踏み止まれたのですが、そのスイッチの入り方がまた極端で…まだ何も出来ない内から「3年後にフランスに行く!」と決めて仕事に打ち込んでいました。 病的に不器用だったので、とにかく技術練習も量をこなして、お菓子の本を読み漁り、勤務先の材料を勝手に使って色んなものを試作しました…(当時の社長、すみません…!) 時間はかかりましたが、少しずつ色んなことが理解できるようになり、段々お菓子作りが楽しくなってきました。 中でも

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          ニューノーマル時代に生きるニュータイプ人間

          「正解を出す力に、もはや価値はない」。 従来エリートとされてきた人物像が、急速に価値を失いつつある。20世紀の後半から21世紀の初頭にかけて高く評価されてきた人材は、人々の不満や不便、不安の解決に長けた人材。 しかし、モノやサービスが過剰に供給される現在、人々が不満や不便を感じる場面は減る一方。それに伴い、問題解決のニーズも減少している。 そのような時代に必要とされる「ニュータイプ」の人材とは、どのような思考・行動様式を持つのか? ニュータイプは、従来の優秀な人物像

          ニューノーマル時代に生きるニュータイプ人間

          【社員を大切にする】とはどういうことか?

          よく勘違いされがちですが、ダメなリーダーほど、社員にやる気を出させたり、モチベーションを上げたり、がんばる理由を与えたりしています。 え?それがいいリーダーなんじゃないの? って思いますよね?違います。ダメなリーダーのやっていることなんです。 本当にいいリーダーは、そういう類いのことは何もしてないです。 社員のやる気を出させよう、モチベーションアップさせようと、がんばる理由を必死に伝えたりしてないです。 一番大事なのは、『自ら考え自ら行動し自ら検証できる』こと。【自律】

          【社員を大切にする】とはどういうことか?

          46回目の誕生日

          昨日1月18日は、僕の誕生日でした。 毎年誕生日の朝は、まず母に『生んでくれてありがとう』と伝えてから仕事に行きます。母は毎年涙を流しながら逆に感謝を伝えてくれます。今朝は父にも、「46になったよ。いつもありがとう。」って伝えると、「そうか、そうか。おめでとう。」って嬉しそうに言ってくれたのが朝から嬉しかったです。 いくつになっても、親は親。子は子。 この2人のおかげで今の自分があるという事実。感謝を忘れずに親孝行していきたいと改めて思いました。 今日は、朝から『おめで

          46回目の誕生日

          清水慎一自叙伝【5】やる気スイッチ

          パティシエ修業をはじめたばかりの僕は、楽しみや喜びなどを感じることもない毎日を過ごしいました。自分で何も考えることもせずに、ただ「やらなければならないからやる」だけの理由で…。 別に手を抜いたりする訳ではないのですが、自分から進んで何かを教わったり目標を持ったりすることはありませんでした。 お菓子にも興味がないし、真剣に仕事をしようとも思わない当時の僕だったので、ただなんとなく『こなす』毎日でした。だから、毎日怒られるし、同じ失敗ばかりを繰り返して、何の楽しみも希望もあり

          清水慎一自叙伝【5】やる気スイッチ

          ビーントゥバーチョコレートができるまで【2】〜ポピュラーではないカカオを求めて〜フィリピンカカオとの出会い レイテ島編

          2017年になり、僕の中で【チョコレート熱】が再燃しました。 特に何か大きなきっかけがあった訳ではないのですが、入ってくる情報や出会う人の関係する近いところになぜか『チョコレート』がありました。 誰かが作ったことのあるようなポピュラーなものを模倣するのは少し寂しいし自分がつまらないと思っていました。どうせ自分で作るなら、まだ誰も使ったことのないもしくは少数派の人が使っている素材から見つけたかったのです。 カカオ豆はアフリカや南米のものが主流ですが、ここ数年ではアジアのカ

          ビーントゥバーチョコレートができるまで【2】〜ポピュラーではないカカオを求めて〜フィリピンカカオとの出会い レイテ島編

          ビーントゥバーチョコレートができるまで【1】〜カカオの世界実情を知った日から〜

          この度、インターナショナルチョコレートアワーズ2020【ICA Asia Pacific】に初出品し、見事に銀賞を受賞することができました‼️✨✨ 初出品初受賞はなかなかないと、出品経験のある方々から言われましたが、真相はどうかわかりませんが、受賞は間違いないようです。 インターナショナルチョコレートアワーズとは、チョコレートの国際品評会で、プレゼンと味覚審査で行われます。チョコレートといっても様々なカテゴリーに分かれているのですが、今回は【ビーントゥバーチョコレート】部門

          ビーントゥバーチョコレートができるまで【1】〜カカオの世界実情を知った日から〜

          清水慎一自叙伝【4】菓子屋での修業がはじまる

          そんなこんなで、なりたくもなかった菓子屋になることになり、大学卒業と同時に都内のパティスリーでパティシエとしての第一歩を踏み出しました。 今でこそ、『修業』なんて言葉は使いませんが、当時は『修業』なのか『修行』なのかわかりませんが、とにかく厳しさに耐えて技を得るという時代です。 当時、『パティシエ』という言葉にさほど市民権はなく、『菓子屋』とか『菓子職人』という方がしっくりしていた時代の影響もあり、今となっても自分のことを「パティシエ」とはなかなか自己紹介したことのない清

          清水慎一自叙伝【4】菓子屋での修業がはじまる

          正解のない時代のリーダーの役割

          これまでは、『ある程度ここすればうまくいく』というような指針というか、前例にならったりしていれば、誰でもそこそこのことができてきた。 でも、時代が本当にものすごいスピードで変化し、コロナがこれまでの常識をぶち壊してくれた。だから、何が正解なのか本当にわからなくなったし、そもそも正解を探して模索していること自体がナンセンスだと気付かせてくれた。 年齢や経験を積んだ人でさえも、もうこれから先のことがわからなくなっている今、真のリーダーの役割が問われていると思うけど、そのリーダ

          正解のない時代のリーダーの役割

          Giver Taker Macther

          【ギバー、テイカー、マッチャー3分類】 ギバー・・・惜しみなく与える人。自分が得る利益よりも多くを与えようとする人。自分を犠牲にして人に尽くす自己犠牲型のギバーと、相手によって自身の関わり方を変える他者志向型ギバーがいる。 テイカー・・・自分の利益を優先させる人。与えるより受け取る方が多くなるように行動し、自分が与えた量よりも多く利益を得ようとする人。愛想が良く気前が良いテイカーもいるが長期的に見て自分がどれだけ受け取れるかで行動を変える。 マッチャー・・・損得のバラン

          Giver Taker Macther

          清水慎一自叙伝【3】菓子屋になろう!と決意する

          前回までのエピソードを読んでから、先に進むことをオススメします🎶 僕は小学校4年生から野球をはじめて、中学高校大学まで、硬式野球部に所属していました。 大学時代のチームメイトや同リーグからは何人もNPBプロ野球選手になっています。 僕もプロ野球選手を夢見て少年時代を過ごしていましたが、さすがにそれは無理だと実感させられたのは、遅ればせながら大学時代でした。 大学2年生までは本当に順調にベンチ入りして試合でも投げていましたが、(あっ、僕はピッチャーです!よく見た目からキャッ

          清水慎一自叙伝【3】菓子屋になろう!と決意する

          お金の使い方〜浪費、消費、投資〜

          お金の使い方には3パターンあると言われる。  ①浪費 ②消費 ③投資 の3パターン。 そしてこの3パターンの理想的配分は、 浪費5% 消費70% 投資25% と言われる。 これに、 ④投機 ⑤貯金 を加えると5つになるけど、④⑤は置いといて、①〜③が主な手段になる。  ④はFXや短期の価格変動を利用した取引はまだ一般的ではないのでここでは割愛。⑤の貯金は、今や銀行金利は0.001%…100年貯金しといても利息はほとんどないことからも、貯金はさほど意味がない。 中学生

          お金の使い方〜浪費、消費、投資〜

          価格設定の重要性〜商品の価格が会社価値〜

          『経営の一番の楽しみであり一番センスが問われる』 とまで言われるのが、【値付け】。 確かに、自分で作ったものを自分で価格設定して売れるのは技術経営者の醍醐味でもある。 しかしながら、菓子業界における『お菓子の価格』には、昔からの悪しき常識が蔓延っていて、なかなか思い通りに価格設定ができないような現実があった。と言っても、これは業界の常識を鵜呑みにしてそこに甘んじていた我々の弱さと甘えもある。 戦後間もない頃のカレー、ラーメン、ショートケーキの平均単価を比較したデータがあ

          価格設定の重要性〜商品の価格が会社価値〜