カテゴライズ・リテラシーは運動によって向上する2
本の「読み聞かせ」は子どもの教育に良い、と以前からよく聞きます。
おそらく私もそのおかげで本を読む習慣が身についたと思います。
「習慣」という言葉は「慣れる」という字が使われているとおり、本に慣れ親しむことを覚えた(習った)のかとも思います。
でも「読み聞かせ」で字を覚えたり、脳が発達するということは実際にはないようです。どうすれば脳が発達するかはよくわかっていないようですが、「識字率」については「外で遊んでいる時間が長い子ほど、文字をよく知っている。」ということがわかっていて「つまり、子どもは、本を読むから、読み聞かせをするから、文字を覚えるのではない。活動性の高い子どもが文字を覚えていく、読んだ本の理解もすぐれている、ということ」のようです。
「識字」(率)はリテラシーと言ってもいいでしょう。
そして「識字率」で重要なことは、「同じであること」を認識することともう一つ、「違い」を知ること、と養老孟司は言います。
ここでも身体の動き=運動(体育)がかかわってきますが、「体育」とあわせて、今はあまりなじみがないかもしれませんが「知育」、「徳育」の三つで人は成長すると言われます。
ここには脳を単体でとらえるのではなく、身体全体をとおして、統合的(ホリスティック)に見る視点があります。「体育」はコミュニケーションとありますが、これは他の人とだけではなく、自身にも「出力」を返しているのです。
身体の動きによって「違い」を知り、脳にはそのときの「演算処理」が積み重ねられていきます。
「同じ」であることを認識してグルーピングできるようになり、さらに「違い」があることを知って、分類=カテゴライズできるようになります。
「知育」(入力)ー「徳育」(演算)―「体育」(出力)のぐるぐる回し(循環、繰り返し)が脳の発達に必要、という、統合的な視点は大切なことと思います。
さて、本の「読み聞かせ」ですが、私も自身の経験から役立つと思っていましたが、その効果は少し別のところにあるのかもしれません。
本を読んでくれた父、母、おじいちゃん、おばあちゃんに感謝。