柴山ヒデアキ

イラストレーター。書籍・広告などに水彩イラストとカットを描いています。 マラソン、カレー作りが趣味。 noteには主に文章で伝えたいことを投稿しています。 http://alphheim.net/

柴山ヒデアキ

イラストレーター。書籍・広告などに水彩イラストとカットを描いています。 マラソン、カレー作りが趣味。 noteには主に文章で伝えたいことを投稿しています。 http://alphheim.net/

最近の記事

僕の名は。

先日、外国人だらけのパーティに参加して一番嬉しかったことは、初めて会ったクリスが「ヒデアキ」と何度も呼んでくれたこと。 というのも、僕は僕の名である"英昭(ヒデアキ)"に愛着がない。 幼少から実感していることなのだが、名前が4文字以上になると、きちんと呼んでもらえることが殆どなく、あまつさえ、どういうわけか"シバ○○"(シバッチ・シバヤンなど)と、圧倒的に名字で呼ばれることが多い。"ヒデアキ"とフルで呼ぶ人は、親族を除くとたった2人。元妻すら"ヒデさん"だった。 一方、

    • 緒世置(おせち)

      おせちを描いたこともあった。今見せて、ギリ間に合うかなあ。 おせちの意義も、原始からは変わったと思う。 当初の意義は、正月くらい主婦が料理をしなくていいようにする”日持ち”。 でも、冷蔵庫や保存技術が充実している現代、年賀状同様、失われていくのが自然かなと思っていた。子供の頃は「なんてつまんない料理なんだろう」って思ってたし。手はかかるわ、味は地味だわ、と。 実家でも、そのうち曾祖母や祖母がいなくなったあたりから、三が日が静岡おでんとかカレーになっていったけど、今はよーく

      • 俺の最高の

        インスタグラムで、作ってきたカレーをずっと並べてきた。 その300食目は『最高のビーフカレー』。 更新をサボっていたのを新年早々解消しようと、撮りためた写真とコメントを載せていたらあっというまに中期目標の300食に達したので、その記念に、2018年から作り続けてきたカレーの知識と料理の経験を全部叩き込んだカレーを作った。 マリネに4日。煮込みに3時間。そのほか、ルーに使用するペーストづくりと、カレーソース自体を一度撹拌するためにフードプロセッサーがフル稼働。 具は、牛すね

        • 賜物

          実家の人々はみんなずっとテニスをしている。 が、私は一人だけ卓球部に入ってマラソンをしている。 実家の人々はみんな静岡から出ようとしない。 が、私一人だけ、山梨居住を経て東京に移り住んだ。 実家の人々はみんな酒が飲めない。 が、私一人だけ、どういうわけか酒が飲める。 昨日はそんな酒でつながる人たちと楽しく過ごした。 酒のうんちく話やランニングの話で時間が溶け、終電2分前まで気づかなかった。 ビール一杯、ハイボール二杯、ウメワリ三杯も大丈夫。 実家の人々と違ったことを選

          黄金の人生

          次に龍をお披露目できるのは12年後。 ということで1日だけ遅れながら、もう一点、龍の作品実績を。 これは、著書筆者の自費出版物の装画として依頼されたもの。 通常、フル描き下ろしはtoBでないとなかなか対価面の折り合いがつかないんだけど、たまに、エージェントや代理店通さなくても見積もり通り支払ってくれるtoC(個人)がいる。 我々の仕事は、契約=売上という仕事でなく、ほぼ毎回がこの中間に”制作”というプロセスが入るので、成果物の機能への価格以外に、その制作時間をフォローして

          観忘れていた『すずめの戸締まり』を観た。 面白かった。物議を醸した設定も良かったと思う。 公開が昨年だったから、最初に観た『ほしのこえ』から21年。 すっかりで定番になった深海監督の作品だけど、あのこじらせ心をくすぐるモノローグ進行がなくってしまったのが寂しい。 『秒速5センチメートル』は、男が一番目をそらしたい男のクヨクヨ姿をこれでもかと見せられ、参宮橋のあの遮断器はしょっちゅうランニングで通るので、そのたびに心苦しくなる。 けど、一番好き。 ていうか、この人ほんとに

          面倒くさくても残りたい

          週末に娘と初詣に行くことになったので「きもの着てきて」とおねがいしたら「面倒くさい」と断られました。 男着物の数倍面倒なのはよく知ってるので、残当ですが。 さて、昨日、スピリチュアルな御姐様に「初詣は、地元の氏神様の神社にご挨拶したあと、好きな神様の神社に参るのよ。お賽銭は住所と名前を書いたポチ袋に入れてね」と教えてもらいました。 自分の住所を管轄する氏神様の特定って、ネット検索でできないことが多く、神社に問い合わせるか、その土地に古くから住んでる人に聞くような方法でしか

          面倒くさくても残りたい

          伝え手

          あけましておめでとうございます。 あまりに味気ない普段の朝だったので、ありわせでお雑煮っぽいものを作ってみた。昨晩、年越しそばを茹でた蕎麦湯で残ってた野菜を軽く煮て、カニカマと冷凍しておいた柚子の皮を添える。 ほんだしとコンソメを等量溶き、醤油で香り付け。 餅も肉も入ってないけど、おいしい。 実はこの味付けは、元義母に教わったもの。 とても手軽に雑煮っぽい風味を出せる。 義父母も義きょうだいたちも良い人だっただけに、縁がなくなって残念だけど、美味しいものは縁と関係なく、こ

          パートナーの適性

          キッチン掃除も終了。1年ありがとう。 まあ、汚れが激しくてしょっちゅういじってるから、調整に近いけど。 ずーっと使えると思ってたスチールのレンジガードがバーナー熱で穴が開きそうになってたり、逆に使い捨てようと思ってた激安ツールを毎日使ってたり、連れてきた愛具があれこれ入れかわってたり、代わりに新しい仲間たち(ほぼとある先からのいただきもの)がやってきたりと、新陳代謝が激しいことに気づいた。 お互いが気づかぬうちに変わっていても同じように付き合って、自然に成長していける。

          パートナーの適性

          月は何を想うか

          昨晩、ラン仲間たちと夜ランを楽しんでいたら、見事な朧月が望め、メンバーの一人がそれについて「月が綺麗ですね」と評したので、このときどういう回答をするのがいいか、という話になった。 詳細は省くけど、このことば、由来と意味がある。 そしてどういう回答をするかで、相手との関係を示す。 ややこしいのが、その回答が符丁として固定されておらず、どう答えても割と重い意味が生じる。 そして面倒なのが、それを知っている人と知らない人がいること。 1.意味を両者が知っている 2.意味を前者し

          そのうち

          昨日、小学校の同級生が死んだ。   病気でなく事故だったようだから、歳のせいではない。 手先が器用で車好きだった。一緒にミニ四駆やラジコンでしょっちゅう遊んだ。   自動車修理工をやっていたことや、地元から離れたところで暮らしていたことを、その報せで知った。 悲しいとか寂しいとかいう気持ちはもちろんだったけど「あいつのほうが先か」と諦念にも似た感情を抱いた。 どっちが先か。ファミコンの順番をじゃんけんで決めたことを思い出した。 そういや貸したゲームカセット、まだ返してもらって

          再会

          キッチン下収納の奥を掃除していたら見慣れない古い木箱が出てきた。 開けてみたら包丁とカービングフォークが入ってた。 調べたらクッソ高いブランドのナイフセットだった。 当然買ったおぼえなんかない。なにこれ怖い。 と思って数瞬の後、かすかな記憶の緒からするすると出てきた出来事。 これアレだ、20年くらい前に出向してたゲーム会社のクリスマスパーティのビンゴでもらったやつ。提供は当時のプロデューサーからで「買ったけど、俺、料理しないんだよね」という理由だった。 そして当時は私自身

          40台後半のある日に気づいたこと

          チャーシューを繰り返し作っている。 昔はとんでもなく手間がかかるものだと敬遠していたが、簡単にできるレシピをネットで見つけ、アレンジを繰り返し、作るたびに別の旨さになるのが面白い。 特長としては、オーブンを使わないこと。 マリネの時間も含めて、完成まで最短で2時間程度かかるけど、自分が手を動かすのはフライパンで焼き目をつけるところくらいで、あとは電子レンジで温め、ホイルとバスタオルでくるんで保温し、ほったらかせばいいので、すごくラク。そしてすごくうまい。 酒のつまみにもラー

          40台後半のある日に気づいたこと

          僕とポケモンGOとAさんと

            社会現象にもなったポケモンGOだが、徐々にアクティブユーザーが減少し、今も続けている人のほうが珍しいかもしれない。 その珍しいうちの一人が僕で、そして仕事で知り合ったAさんだった。   そのAさんが先日、急逝した。   病を患っていたのは聞いていたが、治療が一段落して快方に向かったと言っていたので、安心していたところだった。 数年前、最後に秋葉原で会ったとき、Aさんは、息子さんと一緒に遊んでいてゲットしたポケモンを見せてくれた。そのポケモンを、今は事情があって別々に暮らし

          僕とポケモンGOとAさんと

          時と酒

          先の4月8日は娘の親になって10年目。 先月、娘が彼氏と岐阜旅行に行ったので「代金は払うからいい地酒を買ってきて」とお土産リクエストしたところ、店に勧められるまま300mlで4400円というとんでもない古酒を買ってきた。若い酒飲みはまだ選び方に手加減がない。 相場をやんわり教えつつ一緒に飲んでみたところ、知っている日本酒の味ではないことに驚く。 25年も熟成すると、日本酒も全く別の味になるらしい。 この酒が仕込まれたとき、娘はまだ生まれておらず、一方、僕は娘くらいの歳だ

          SIMフリー業者の端末保証

          スマホ水没。 2ヶ月前の置き引きに引き続き、年末に及んでも「まさか自分が」トラブル。 焦ってスリープ解除したら(←これがまずかった。たぶんショートした)画面表示されたので安心していたのだけど、しばらくしたらうんともすんとも言わない。 防水が備わってきたiPhoneと違って、androidは脆弱な機種が多いのです。 とりあえずSIMフリーのカードとSDカードを取り出しました。 こんなときのために、僕は常に全データをSDに保存しています。 iPhoneはクラウドに勝手に保存し

          SIMフリー業者の端末保証