澄
観忘れていた『すずめの戸締まり』を観た。
面白かった。物議を醸した設定も良かったと思う。
公開が昨年だったから、最初に観た『ほしのこえ』から21年。
すっかりで定番になった深海監督の作品だけど、あのこじらせ心をくすぐるモノローグ進行がなくってしまったのが寂しい。
『秒速5センチメートル』は、男が一番目をそらしたい男のクヨクヨ姿をこれでもかと見せられ、参宮橋のあの遮断器はしょっちゅうランニングで通るので、そのたびに心苦しくなる。
けど、一番好き。
ていうか、この人ほんとに新宿区が好きだよなあ。あと高い場所。
で、朝焼け夕焼けが夏設定でも冬っぽいというのが印象。
冬空と辰年。自分が12年前に描いた、ちょうど年賀状の龍を想い出したので、掘り出してみた。
冬とか寒さを表現するためには光の色をたくさん使うといい。
空気が澄んでて透明感があるので遠景をくっきり描く。
なんて言語化できるようになったのは、仕事で描くようになってからで、それまでは、描くこと以外で伝えられないからこそ、澄んだ感覚で描いていた。
そんな時期の自分の絵は懐かしくて、そして一番好き。