フリーランスを辞めて2ヶ月経った今思うこと【元作曲家】

元フリーランス作曲家、現在は会社員を本業とし3つの仕事をしているシエシ度です。

フリーランス作曲家をしていた頃は仕事で月8〜10曲作り、これだけで生計を立てていました。
仕事だけでなく趣味でもたまに作曲するくらい、音楽漬けの毎日でした。

しかし約2ヶ月前、様々な理由からフリーランスを辞めて会社員になることを選びました。

▼詳しくはこちらの記事で紹介しています

結果としてかつては月8〜10曲作っていたのが、現在は月1〜2曲しか作らなくなりました。
趣味の作曲に至っては、全くしていません。
全て仕事としての作曲です。

この記事では、かつては音楽漬けだった僕が作曲を離れてから2ヶ月の間に考えてきたことなどを紹介していきます。
一体誰に向けた記事なんだろうという感じですが、誰かの参考になればと思い、正直な気持ちを綴ってみます。

①フリーランス作曲家だった頃は楽しかった

毎日が本当に楽しかったです。
好きなことしかしていないのに生活が出来ちゃうのも、自分の得意なことで誰かに感謝していただけるのも、本当有難い、自分は恵まれているな～という気持ちでした。

作曲家もフリーランスもずっとなりたかったものだったので、自分がそうなっていることに誇りを持っていました。
会社に依存せず自分のスキルで生計を立てている自分がかっこいいと思っていましたし、
久しぶりに会う人なんかに「フリーランスで作曲家をしています」と言うと驚いたり褒めたりしてもらえたので、気持ちが良かったですね。

戻れるものなら、今からでも戻りたいなと毎日思っています。

②辞めた理由には納得しているが、もう少し足掻けば良かった

生活は保障されないという不安が、頭の片隅にずっといました。

仕事が途切れることは殆ど無かったので、過剰に不安がる必要はない、不安に思っている時間があるなら動けよと自分に言い聞かせていたものですが、AI作曲が登場し、試しに触ってみたときには驚きましたね。
凄いな～と感心しつつ、5年も経たないうちに生活が立ち行かないレベルで僕の仕事が激減することを悟りました。

また、仕事をいくらこなしても、事業が大きくなっている感覚を覚えることはありませんでした。
ずっと成長していない、停滞しているような感覚です。
毎日毎日、ただ言われたような曲を作っては納品する作業を繰り返しているだけですから。

このようなネガティブな気持ちは次第に大きくなり、
「こんなこと続けられるはずがない」
「早々に撤退して、安定したキャリアを築いた方が賢い」
と思うようになってしまいました。

実際、晩年には明らかに受注数が減っていました。

ですが今となっては、いやいやそんなこと言ってないでもう少し足掻いてみれば良かったじゃんと思います。

これまで散々好きなことばっかりやって来たんです。
そろそろ我慢してやりたくないけど需要の高い事業を始めたり、避け続けてきた営業をかけたり、そういう今までしてこなかった努力をしておけば何か変わったかもよ、というかそれくらいするのが普通だろと今は思います。

結局僕は、作曲に飽きていたんだと思います。
だから早々に逃げの選択肢を採択できたんでしょう。

③音楽が「目的」から「手段」に変化してしまった

昔は音楽を聴くことが好きでした。
有名・無名・新しい・古い問わず、ただ好きで音楽を聴き漁っていました。

今は、自分の知識や感性をアップデートして作曲に活かしたり、話題についていったりするためにしか音楽を聴かなくなってしまいました。
音楽を聴くことは義務であり、仕事の一環です。
正直あまり楽しくはありません。

昔はただ曲を作ることが好きでした。
誰にも理解されないカオティックな曲を量産し、独り寂しく聴いていました。

今は、多くの人に聴いてもらうことばかりを考えて曲を作るようになりました。
そうしないと仕事にならないからですね。
楽しくないことはないですが、昔ほど楽しめていません。

どちらも、作曲業を始めてから明らかに変わったことです。
音楽を仕事にしたことに後悔は全くありませんが、純粋に音楽を楽しんでいる人を見ると切ない気持ちにはなります。

④でもやっぱり作曲はしたい、音楽から逃れることを望んでいない

作曲に飽きた、前より楽しくないなんて言いつつ、これを書いている今この瞬間でさえ、新しいフレーズがどんどん浮かんできています。

フレーズが浮かべば、形にしたくなります。
何としても形にしたいんです。
つまり、作曲がしたいんですね。

夢の中でフレーズが浮かんでしまった日には、飛び起きて軽くソフトに打ち込んでからもう一度寝るくらいには作曲が好きなんです。

結局僕は作曲が、音楽が大好きなんですね。
一生の仕事にできるほどの覚悟も根性も無く、情けないことに早々に逃げてしまったのですが、好きな気持ちはきっと本物なんだろうなと再確認しました。

完全に受注を止めたわけではないので、作曲依頼が来るといつもハッピーな気持ちになっています。

久々に作曲してみても、スキルが全く衰えていないどころか、時間が経って洗練されたような気すらしています。
というわけで今僕に依頼するのが一番アツいです。（突然の宣伝）

3つの仕事が多忙すぎて全く趣味の作曲の時間を取れていませんが、作りたい曲のアイディアはどんどん溜まっています。
新曲が出来たら告知も無しにひっそりと公開してやろうと企んでいますので、見逃さないよう毎日チェックしてくださいね。（流れに乗って更に宣伝）

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いかがでしたでしょうか。
参考になりましたら幸いです。
また次の記事でお会いしましょう。