#日記
異界の際にて/吉澤嘉代子トライアングルツアー「旅する魔女」@住吉神社能楽殿(2014.10.19)
吉澤嘉代子がピアノに梅井美咲、ギターに細井徳太郎を迎えたトライアングル編成で開催しているツアー「旅する魔女」。一般的なライブベニューではない場所で開催される公演も多いこのツアー、福岡は住吉神社能楽殿にて敢行された。この会場は能楽のみならず様々なライブも開催されておりこれまで後藤正文、藤原さくら、折坂悠太、フラワーカンパニーズらがここで演奏してきた。吉澤自身も2017年以来、2度目のライブとなった。
もっとみるこれが若者のすべて/フジファブリック × ASIAN KUNG-FU GENERATION × くるり「ノンフィクション」(2024.11.10)
フジファブリックのメジャーデビュー20周年を祝うイベントシリーズ、そのラストを目撃するべく大阪城ホールに足を運んだ。「ノンフィクション」と名付けられたこの3マンライブに集ったのはASIAN KUNG-FU GENERATION、くるりという豪華なラインナップ。2組はそのキャリアにおいてフジファブリックと大きく関わっている。
フジファブリックは2010年のフジ富士フジQから2011年『STAR』の
円環的時間を生きる〜2024.03.09 Base Ball Bear『天使だったじゃないか』ツアー@福岡DRUM Be-1
もう3ヶ月も前のことだが、今こそBase Ball Bear『天使だったじゃないかツアー』の福岡公演を振り返ってみようと思う。基本的にはいかに早く出すかを考えてきたライブレポートであるが、思考を熟成することでより深まった部分もあるし、今回の新作『天使だったじゃないか』の意義を考えることに繋がるような気がしたからだ。
ティーンネイジ・ファンクラブが流れ続ける開場SEが終わり、ライブは幕を開ける。1
マカロニえんぴつの”ずらし方"/2023.11.05『マカロックツアー vol.16』@マリンメッセ福岡
両日ともにソールドアウトという大記録となった初アリーナツアー福岡公演の2日目。Queblickやvoodoo loungeで観たバンドをマリンメッセで観るのは初めてのこと。この5年のブレイクに伴って興味が薄れるどころか、今年のアルバムで最高値を叩き出してくれた稀有なバンドの大舞台である。
ところでこのツアーには正式タイトルがある。「マカロックツアーvol.16 ~マカロニちゃん、じつはとってもシ
その先の青さに/9.29 ASIAN KUNG-FU GENERATION Tour2023『サーフ ブンガク カマクラ』@ Zepp Fukuoka(ゲスト:THEティバ)
こんな日がやってくるなんて思わなかった。今年、15年ぶりに再録された名盤『サーフ ブンガク カマクラ』、それを引っ提げてのツアーである。2009年に当時の全曲を披露したツアーはあったが当時は高校受験で行けなかった。もうほぼサーフの曲を聴くチャンスは無いと思われたが、生きてるといいことはあるものだ。
福岡公演のフロントアクトはTHEティバ。素晴らしいガレージロックを聴かせてくれた。音源はへろっとし
二つの「ブラックアウト」〜3.5 Cody・Lee(李) × ASIAN KUNG-FU GENERATION 『HIGH FIVE 2023』@ Zepp Nagoya
昨年末にCody・Lee(李)とアジカンの対バンが発表され、その時はその組み合わせをかなり意外に思った。李の高橋響(Vo/Gt)のコメントにあった、高校1年生の時に作った「ブラックアウト」を真似て作った曲を作ったというのもなかなか想像できない。李といえばどちらかといえば、フジファブリックやandymoriを影響源とし、映画やお笑いなどカルチャー愛に溢れた青春性を強みとしているバンドだと思っているの
もっとみる男の子は泣く〜2023.02.10おとぎ話 × 忘れらんねえよ『RINNE』 @名古屋CLUB QUATTRO
男らしさとロックバンド現在放送中のドラマ「今夜すきやきだよ」。2月3日放送の第5話で描かれたのは”男らしさ"についてだった。仕事の悩みをうまく吐き出すことができず自分だけで背負い込むことを美徳だと思う主人公の友人の心をそっと解していくような回で、かなりじんときた。こういうドラマが届いて欲しい人を今まで精神科診察の現場で沢山見ているな、と思う。刷り込まれたこうあるべきだという責任感は周囲も自分も気づ
もっとみる懐かしさと新しさ〜633「Bier Fest Tour」@ Zepp Nagoya(ゲスト:ストレイテナー/cinema staff)
633というデビューしたばかりのバンドがいきなりZeppツアーを行うという。しかも対バンは全公演にストレイテナー、そして名古屋にはcinema staffという豪華なゲスト陣。”ウインナーの化身“という可愛らしいそのビジュアルもあいまって、デビュー初期からマンウィズがなぜか界隈のバンドたちから熱い支持を受けていたことを思い出すような思い出さないような。633の正体を確かめるべく初ツアーに向かうこと
もっとみる2022.11.16 MOROHA × 蛙亭、挫け昂るということ
MOROHAがお笑いコンビを迎えて敢行している全国ツアー。名古屋ReNY Limitedのゲストは蛙亭。蛙亭といえば、イワクラがゴッドタンの「マジ歌選手権」でMOROHAをオマージュ(本人はパクったとこのライブで言っておりました)をして、自身の笑いへの想いを叫んだことは有名な話。その後、対談などを経て今回の対バンに至った。
サンパチマイクの前にまず登場するのは蛙亭だ。ツカミでイワクラはMOROH
終わらない予感は消せない〜2022.11.10 Base Ball Bear 20th Anniversary 「(This Is The)Base Ball Bear part.3」@日本武道館
2010年、2012年に続いて10年ぶりとなる日本武道館ライブ。過去2回は思うようにライブが出来なかったことが何度も本人たちの口から語られており、かねてよりもう1度やりたいと熱望し続けたバンドにとっての立ち向かうべき壁のような会場だった。チケットを売り伸ばすためのニコ生や突然の過去2回の武道館ライブ盤リリース(嬉しい)などもあり、動員はかなり苦戦しているのでは、、?などと余計なことを考えてしまって
もっとみる歌と人の近さ~10.22 橋本絵莉子「燃やして探してツアー2022」@名古屋DIAMOND HALL
ソロになって初めて橋本絵莉子を観た。思えばチャットモンチーを最後に見たのが2017年の長崎。もう5年半も前だ。そういうノスタルジックな感慨も少しはあれど、何といっても橋本絵莉子としての楽曲がどれも素晴らしいので早くライブで体感してみたいという期待感でいっぱいだった。
曽根巧(Gt)、村田シゲ(Ba)、恒岡章(Dr)というバンドメンバーを引き連れてオンステージすると、1曲目からガンガンに観客にクラ
Podcast『ポップカルチャーは裏切らない』#84.まだまだ語り足りないベボベ×アジカン 伝説の1日
音声配信84回は久々の通常回。8/26に開催されnoteに感想も書いたベボベ×アジカンのライブだけどまだまだ語り足りないので、細かい話を中心にあれこれ喋りました。忘れられない1日の余韻は引き延ばせるだけ引き延ばそう。
そもそもアジカン×ベボベという組み合わせになぜ惹かれるのか、ベボベとアジカンを観たロッキンジャパン2014とその旅程のお話、ギターロックへのカウンター、最新作に共通する"生きる”、
ギターロックのすべて〜Base Ball Bear×ASIAN KUNG-FU GENERATION@2022.8.26 Zepp Osaka Bayside
伝説の夜だった。Base Ball Bearが今夏開催した対バンツアー「I HUB YOU 3」、その大阪公演に招かれたのがASIAN KUNG-FU GENERATIONだった。ともに下北沢のギターロックシーンでの出自からは20年以上、メジャーシーンを駆け抜けて15年以上のキャリアを持つ2組。互いへの同志としてのリスペクトとその歩みをこれでもかと見せつけるステージングは何もかもが素晴らしく、ずっ
もっとみる表現の爆発〜2022.7.9 ゆうらん船 2nd ALBUM「MY REVOLUTION」リリースツアー@鶴舞K.Dハポン
ゆうらん船の2ndアルバム『MY REVOLUTION』を引っ提げてのリリーツアー初日、名古屋公演が鶴舞のK.Dハポンにて開催された。先月ハポンに行った時にその演奏スペースの小ささに驚き、本当に5人組バンドがここでやるのか?と戸惑っていたのだが本当にしっかりセッティングがなされていた。ドラムは壁にほぼ沿い、鍵盤2台はほぼ客席に食い込んでいる。とんでもない距離感。僕は2階から観たのだがそれでもこの近
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