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シンセサイザー界隈

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シンセサイザーだったりグルーヴボックスだったりレビューだったり考察だったり
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シンセサイザーにハマり続けている理由。

シンセサイザーにハマり続けている理由。

シンセサイザーを初めて所有してから42年となります。
いやもうおじいちゃんじゃないかオレ。

もともと僕は楽器経験がなかったにも関わらず、幼い頃からドラムやストリングスの入ったアレンジをしてみたいと考えていました。
もっと具体的に言えば、自分のアレンジしたレコードを所有したいと思っていたのです。

そんな中、1970年代前半に「ウルトラマンタロウ」や「スーパーロボット マッハバロン」の主題歌で不思

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Rolandの名機を4つに絞るなら(動画追加)

Rolandの名機を4つに絞るなら(動画追加)

個人的に2024年はこれまでになく仕事がハードでしたが、この年末年始は有休併用でなんとか10連休取れたのでシンセを鳴らしてみようと、まず起き抜け枕元に出したのは、いつものRoland SH-4d。

SH-4dの良い点は、5トラックのオールインワンタイプなので、思いついたらすぐにリズムとベース、コードを余計な配線なしで鳴らせること。
そしてモーションシーケンスも可能なノブ&スライダー群。
ソファや

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Roland MC-202について語る。

Roland MC-202について語る。

1983年4月。
YMOのアルバム『浮気なぼくら』リリース直前に、学研から『YMO BOOK』というムック誌が発売されました。

うわ、中古本高いな。
それはさておき、このムックにある広告が掲載されました。
Rolandの新製品、マイクロコンポーザーMC-202でした。

「マイクロコンポーザー」と言えば、YMOが使っていたRoland MC-8かMC-4のことを指していた時代。
MC-●の数字は

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KORG multi/polyに見るリファインの意味

KORG multi/polyに見るリファインの意味

季節の変わり目恒例のギックリ腰により集中できないので、中身薄くてすいませんと先に書いておこう。

ああ、この流れになったかあ。
そんな思いで昨日、新製品ニュースを眺めておりました。

KORGから発表されたのは、あの名機Mono/Polyにインスパイアされたmulti/polyです。
キャッチフレーズは「デジタルならではの驚異的なアナログ・サウンド」!
一瞬ハテナがよぎりますが、つまるところバーチ

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マシンライブに見るKORGの貢献

マシンライブに見るKORGの貢献

最近シンセ界隈では「マシンライブ」というものが話題にのぼります。

この20数年、アナログ/VA問わず小型シンセサイザーやグルーヴボックスが多数発売されています。
1〜4小節のシーケンサー内蔵という機種も多く、何台かをシンクさせながらノブやフェーダーを弄り、ミニマルテクノが演奏されるのがマシンライブです。

またEU圏から流行り出したモジュラーシンセも入手しやすくなり、パッチケーブルまみれの強面な

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Rolandの”606Day”に思うことなど

Rolandの”606Day”に思うことなど

まあ最初に結論を書いちまうと、「Rolandさんは実に罪深いな」と思ったわけですよ。

4年前のことですが、AIRAブランドでTR-6S、Roland BoutiqueのTR-06、ソフトウェアTR-606が同時発売。
これがまあ、とんでもない罪深さなわけですよ。

そもそもどいつもこいつも「T」と「R」と「6」が被ったわけですが、これはTR-606というリズムマシンを連想させるネーミングなわけで

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【リンク集】Rolandリズムマシンエピソード(6/5追記)

【リンク集】Rolandリズムマシンエピソード(6/5追記)

RolandのTR-6Sにすっかりのめり込んでおります。

ステッププレイやらフィルインやらランダムパターンやらサブステップやらと、パターン再生だけでもかなり自由に遊べているのですが、やはりACBによるビンテージ機音源は、改めて素晴らしいなと思います。

前回書いたように、これまでTR/CRシリーズにはさほど愛のなかった拙者。

例えば808のクラップやカウベルは90年代に使われ過ぎて(おそらくサ

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大遅刻!やっとRoland TRシリーズの良さを知るの巻。

大遅刻!やっとRoland TRシリーズの良さを知るの巻。

もはやRoland箱推しとも言っていいアタクシですが、ひとつどうしても乗れないものがありました。
それが同社のリズムマシンであるTRシリーズです。

元祖TR-808(の試作品)がYMOの武道館ライブ(1980年末)や、超名作アルバム『BGM』『テクノデリック』(ともに1981年)に使用されたことは知ってましたし、後継機のTR-909が細野晴臣さんの、これまた超傑作アルバム『S-F-X』(1984

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Roland SYSTEM-1のハナシ

Roland SYSTEM-1のハナシ

2014年3月、RolandのAIRAシリーズが発表されました。
もう10年経つんだなあ。

当時の状況としては、日本3大メーカーの一角KORGが、5千円程度で買えるモノフォニック・アナログシンセmonotron(2010年)を皮切りに、リズム音源+シーケンサー搭載のアナログ・グルーヴボックスmonotribe(2011年)を発表、さらにMS-20をミニサイズで完全復刻させ(2013年)、話題を独

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Roland GALAXIASをS-1で鳴らす。

Roland GALAXIASをS-1で鳴らす。

もうタイトルが全てですけどね。
特に深い考察とかありませんので念のため。

僕がPCでDAWを本格的に使い始めたのは3年前、51歳の時。
親父の享年と同じですよ。
とにかく無類の面倒くさがりで、寝ながら操作できないとダメなんですね。

15年ほど前まで、音楽制作のメイン機種はKORGのオールインワンシンセTRITONでした。
制作部に異動して、生活リズムが不規則になつてからは、ゴロ寝で使えるニンテ

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シンセ歴42年目で知ったHPFの魅力

シンセ歴42年目で知ったHPFの魅力

シンセサイザーを始めて42年目に突入してしまいました。ぎゃあ。

実は最近になって、ようやくHPF(ハイパスフィルター)というパラメータの面白さを知ったので、恥を忍びつつシンセ遍歴とともに顛末を書き殴ってみます。

Roland SH-101

アナログシンセの特徴としてよく語られる、「ミヨミヨ」とか「ビヨーン」などの擬音で表現されるサウンドは、たいてい低周波を通して高周波を削るLPF(ローパスフ

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Roland S-1を改めて讃える

Roland S-1を改めて讃える

今年買ってよかったモノとして、Roland SH-4dに並ぶ同社のS-1を再レビューします。

シンセ界隈では、新しく買った機材をMNG(My New Gear)とか言うらしいですけど、初めてこの表記を見た時「マ⚫️ゲ」と読んでしまったので、僕は使いません。

それはさておきGAIA 2といい、ソフトウェア・プラットフォームのGALAXIASといい、今年のRolandはいろいろ仕掛けてくれました。

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欲しかったのはアナログ音源じゃなかった。

欲しかったのはアナログ音源じゃなかった。

最近も書いてますけど、RolandのPC音源プラットフォームGALAXIASを、ハードウェアのSH-4dで鳴らすのに夢中です。

で、ZENOLOGYで作った音をエクスポートしようと思って、半年ぶりにMC-101を起動させてみたんですね。

それでTone Partial Editor機能で、フィルターを弄ってたんですけど、久々に本体にヘッドフォンぶっ刺してたら、思ってたよりいい音することに気づか

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Roland GALAXIAS はじめました(2024/5追記)

Roland GALAXIAS はじめました(2024/5追記)

先日唐突に発表されたRoland GALAXIAS。

これまでRolandが積み上げてきたプラグインシンセのターミナルとなるプラットフォームでもあり、かなり気になるものでした。

まずはお試し

ここにも書いたように、現在楽しんでいるSH-4dやS-1などのハードウェアと連携できればいいな、と思っていました。

が、ネックは、ダウンロード条件となるサブスクリプション・サービス”Roland Cl

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