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読書記録2022年9月に読んだ本
こんにちは、せ→る→です。
本日は9月に読了した本の紹介と感想を書いていきます。今年、100冊を目標にしていて、9月中に達成しました~!
最近、web小説も読むようになったので、だいぶ物語に触れてる気がします。アニメやドラマも見てますし……頭の中が物語だらけです 笑
読書記録は読了後すぐに書きました。前回は適当具合がすごかったので、今回はなるべく頑張りますっ!
※登場人物の名前のみ太字
「St.ルーピーズ」長沢樹
物語の主人公は、大学生の二神雫。
ある日学食で、サークル(超常現象を研究している)のメンバー募集チラシを発見する。そこには「食事、住居補助」の文字が!裕福な生活をしていない雫は、すぐさま入会希望の連絡を入れるのだが……!?
サークルのメンバーである綾崎航太、中務花蓮、榊智久はみんな超セレブ。
その財力と権力を最大限に使って、不可思議な事件を解明していきます。防犯カメラや施設内を調べるのもあっさりとクリアでき、清々しいです 笑
一方で雫は理工学部、そして電気工事士の資格を持っており、科学的な部分もオカルト的な部分もどちらも楽しめる作品でした。面白かったです。
キャラが一人ひとり立っていて、私は特に雫の友人・安斎元が好きです。とっても有能で、サークルメンバーではないのに、出番が多くて嬉しかった~!
「片思い探偵 追掛日菜子」辻堂ゆめ
一言で表すなら、「怖い」です 笑
推しの追っ掛けをする高校生・追掛日菜子が、追っ掛けで得た知識をフル活用して、推しが巻き込まれた事件を解決していく物語。
ジャンル的にはライトミステリですかね?いや、もうある意味ホラーなんですけど 笑
日菜子自身は、追っ掛けと言い張っていますが、ストーカーだと思うんですよねぇ……笑
SNSを監視し、どこで誰と飲みに行くかをチェックし、尾行し、ボイスレコーダーで会話を録音し、推しの知り合いに成りすまして連絡を取り……怖いよねっ!?
「放課後ひとり同盟」小嶋陽太郎
ある日痴漢に遭ってしまった林。
友人の小竹に護身術を習うことを提案され、空を蹴っていることで有名な"蹴り男"の元を訪れる。
家族や恋、友達、性別……様々なことに悩む少年少女たちの連作短編小説。五編入っています。毎回視点が変わりますが、繋がりがあるので読んでいてとても楽しかったです。
当人たちにはもちろん苦しい事情を抱えていながらも、語り口調が淡々としていてスラスラ読めます。色々なタイプの主人公が出てくるのも、読みごたえがあって良き。
特に私は1,2,3話の高校生たちのお話が好きです。
あと、なんといってもこの表紙。美しい蹴りに惚れました 笑
「早朝始発の殺風景」青崎有吾
ライトミステリ。短編集。
こちらも先ほど紹介した「放課後ひとり同盟」と似ていて、割と淡々と進みます。こういう作風がすこぶる好きということに気がつきました。
表題作の「早朝始発の殺風景」では、始発電車で遭遇した高校生二人、加藤木と殺風景を描く。あまり話をしたことはないが、少しずつ会話を重ねながら、お互いの早起きの理由を探っていく……という物語。
殺風景はまさかの名前でした 笑
五編入っていますが、私は表題作が一番好きです。面白かった~!謎を解決するというより、違和感を一つひとつ紐解いていく感じでした。
「もういちど生まれる」朝井リョウ
青春群像劇。何者でもない若者たちの、どこにでもある日常。朝井リョウさんの作品はお初。
表現、言い回しがとてもオシャレでした。私には到底思いつきません 笑
五編入っていて毎回視点が変わりますが、どこかで繋がりがあります。今月はこういうタイプばっかりですね 笑 視点が変わると、登場人物たちへの印象も私の中で変わっていきました。そこが面白いです。
特に好きだった回は「破りたかったもののすべて」です。
ここでの主人公はダンサーを夢見る・遥。分野は違えど、才能のある周りに対して「自分は違う。自分は努力で夢を掴むんだ。自分は特別になるんだ。」と、もがく姿が描かれています。
ラストの展開がとにかく好きです。
自分の目で見て、初めてわかることって、あると思うよ
私が今作で一番響いた一文です。かっこいい。どこからの情報かもわからない話を鵜呑みにして、ネット上で批判をする、なんてことはよくあることです。
日常生活でも、ちょっとした噂で相手のことを決めつけてしまったり……小説もそうですよね。低評価レビューがあったとしても、自分には合っているかもしれないし、高評価ばかりの作品が逆に合わないこともあります。この言葉を大切にしたいなと思いました。
「ころべばいいのに」ヨシタケシンスケ
世界一受けたい授業で特集されたのを見て、一番気になっていた絵本。購入しました。とっても面白かったです!
誰にでもいる苦手な人、嫌いな人。イライラしちゃうときにどうやって対処していくかを教えてくれます。主人公の女の子の発想が可愛くてクスっと笑えました。
小さい子はもちろん、大人が読んだらもっと楽しいと思います!
「おんみょう紅茶屋らぷさん」古野まほろ
就活が上手くいかずに落ち込んでいた佐々木英子は、駅で牛を見かけます。でも、他の人には見えていない……?
牛を追いかけていくと、辿り着いたのは紅茶屋さん。そこには直衣を着た男性がいたのです。
ふたりとも恐がっていた。
自分の夢が、希望が、物語が、相手に拒絶されることを。
だから言葉にしなかったんだ。言葉にしてしまえば、運命が決まってしまうから。
この作品の中では"自分の言葉で想いを語る"ことを大切にしています。上記の引用部分がとっても好きです。
まだ失敗したわけじゃない、言葉にすることでやっと始まる。背中を押してくれるような心温まるストーリーでした。
「マナーはいらない 小説の書き方講座」三浦しをん
小説を書くときのちょっとしたポイントを、ユーモアあるふれる文章で紹介してくれているエッセイ。
私は、今年からwebで小説を書き始めたのですが、思うがまま書いていたので、そろそろ勉強しようかな……ということで読んでみました。面白かったです!
「こういうときはこう書く!」と押し付けるのではなく、基本的にはタイトルにもあるように「マナーはいらない」と述べています。
作品のためになるような、的確な批評ができるひとはそうはいません
さきほども言いましたが、私は趣味で小説を書いています。そこで自作を酷評されました。メンタル弱い私はもちろん落ち込み、その日はなかなか寝付けなかったという 笑
色々な作品を読んで吸収し、良い!と自分が思える物語を書けるようになりたいなと思いました。
「レジまでの推理 本屋さんの名探偵」似鳥鶏
本屋さんを舞台に起こる事件やお客さんの悩みを解決していく物語。語り手は大学生の青井。青井くんが名探偵なのかと思ったら、謎を解くのはまさかの店長でした 笑
めっちゃ面白かったです!キャラクターたちの本屋さん愛がすごく伝わってきて、特に4話目の「本屋さんよ永遠に」ではうるっときました。
注釈もクスっと笑えて楽しかったです。
「深夜0時の司書見習い」近江泉美
東京に住む主人公の美原アンは、父の気まぐれな提案で北海道に二週間滞在することになってしまった。そこは昔、父がお世話になったお屋敷だという。
家主である籾青爾は、アンに対して屋敷で生活する上での三つのルールを設けた。しかし、アンはそのルールを破り、不思議な図書館に迷い込んでしまう。
表紙を「おかざきおか」さんが担当していて、すぐに飛びつきました。イラストがとっても可愛いんですよ!
アンが最後まで好きになれず……うーん。後半で過去がわかるのですが、だいぶネガティブな子なんです。ちょっとイライラする場面がありましてね……全体の内容はすごく好きでした。
最後に好きな部分の引用を載せておきます!
私には特技も才能もない。自分で考えて行動できない。気が利かない。可愛くない、くせっ毛よりさらさらストレートがいい――――でも、本当にそうだろうか?
そう決めたのは誰だろう。誰の価値観で自分を見ているのだろう。
「私は私を幸せにする方法を知ってるんだ」ここみ
内向的でHSPな著者・ここみさんによるコミックエッセイです。インスタやTwitterを元々フォローしていて……なんと本になった!?なんだか自分のことのように嬉しかったです。
共感するところが多すぎて「あれ、もしやここみさんと私は同一人物なのでは?」と思ってしまうほどです。
なのでこれを読むと、ここみさんのことがわかるだけでなく、私のこともわかります 笑
温かみのあるイラストも大好きですっごく癒された一冊です。
ということで、9月は11冊読了しました。絵本とかも入っていますが。今読んでいる小説もめっちゃ面白くて、あああ~!良い!と心の中で叫んでおります。
身内にも友達にも読書好きがいないので、一方的に面白いんだ~と話して会話が終了します。ネットではたくさん読書仲間がいるのに、リアルで出会わないのはなぜ……?みんなもっとアピールしていいんだよ!と思う今日この頃です。
最後までお読みいただきありがとうございました。目標の100冊を超えたので、今年は何冊読めるかなぁとわくわくです。