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『綿帽子』

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綿帽子というタイトルで書き綴っているエッセイです。 「親子とは何か?自分とは何か?」 永遠に答えが出なさそうで、案外知っていたりする事実をテーマに書き綴っております。自分の経験や…
無料記事に有料記事8本を含めた『綿帽子』第一部を纏めたマガジンです。
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2024年1月の記事一覧

綿帽子 第七話

また眠れない夜が明けた。 眠らない夜か。 眠ってしまったら、もう二度と朝を感じることも、…

sekirein
1年前
40

綿帽子第六話

「メロディ」 体調の悪さを感じ始めた頃に、俺とは全くの無縁だと思っていたメロディが、突如…

sekirein
1年前
30

綿帽子 第五話

一向に回復の兆しが見えず、自分のメンタルがかなり弱っていることを自覚はしてはいたのだが、…

sekirein
1年前
25

綿帽子 第四話

別段、俺は病気自慢が趣味というわけではない。 毎日を平穏に過ごしたかっただけだ。 「嗚呼…

sekirein
1年前
35

綿帽子 第三話

こりゃあ親不孝の報いが来たかな。 絶体絶命の状況に置かれると、とかく人間というのはマイナ…

sekirein
1年前
33

綿帽子 第二話

現在の状態。 目、視力激減。 おそらく0.1くらいに落ちていると予測する。もっと悪いかもしれ…

sekirein
1年前
40

綿帽子 第一話

ああ、嫌な夢だった。 いや、果たして夢だったのであろうか。 皆んなが嘆き悲しんでいる。 皆んなって誰だ?もうそれすら分からない。 だが、ともかく俺は足を止めた。 分かっているのはあと一歩前に出たら確実に死ぬという実感。 ただ、それだけだ。 何故目の前に並んでいた人は大戦下の特攻服のような物を着ていたのだろうか。 確実に死ぬというのに彼は出て行った。 その時聞こえた胸が砕け散ってしまうような悲痛な叫びだけが、耳に焼きついて離れない。 果たして朝は来るのか? 俺は