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綿帽子 第四話
別段、俺は病気自慢が趣味というわけではない。
毎日を平穏に過ごしたかっただけだ。
「嗚呼、明日になればこの苦しみから解放されていますように」
と、空に向かって叫ぶことにうんざりしていただけだ。
ベッドに寝ながら何が原因となって、ここまで追い詰められる状況に至ったのかと考えてみる。
思考という思考は全て苦しみの中にあり、判断が正常なのかは定かではないけれど、それでも思いつく限りを頭の中でピックアップしていく。
しばらく考えていたが、逆に収拾がつかなくなってきた。
恐らく今までの自分が置かれていた環境、自分の行い全てが裏目に出た結果がここに繋がったのだとは思う。
病院から追い返されたと前述したのだが、そこは現在入院している病院ではない。
思えば問診の時から嫌な雰囲気は感じていた。
問診時に必ず過去の病歴全てを聞かれるのだが、人間馬鹿正直に何でも答えれば良いというわけではない。
普段の自分ならもう少し冷静に考えることができたとは思うのだが、如何せん意識を保っているのが精一杯な状態。
我ながら良く答えられたものだと自分を褒めてやりたいぐらいではある。
ただ、そこで不安障害の出発点まで話してしまったのは失敗だった。
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