庭づくりはひとりぼっちじゃない
庭仕事に夢中になっていると、今この瞬間ここにいるのは目の前にある植物と私だけと勘違いしてしまうときがある。
草むしりに没頭していたら雑草と私だけの世界観に没入してしまうし、バラの剪定をしていたらバラと私の間を阻むものなど何も無いかのように錯覚してしまう。集中しているせいか視野がどうも激狭になってしまう傾向があるようだ。
でも第六官的というか野性の本能みたいなものが働いて何かの気配を感じることもあるわけで
ん?…あれぇー??っと
気配の先を見やると、彼らが居います。
また別の日には
そしてまた別の日
驚きすぎてこんなエセ関西弁が出てきてしまうほどの遭遇もあります。
私が住む地域はものすごく自然が豊かな場所ではないのですが、我が家の庭が小洒落た感じではなく少々ワイルドなために昆虫たちにとって住みやすい(生息しやすい)環境だと判断されているようです。
カマキリは捕食者として青虫などの害虫を退治して葉っぱが無惨に食い尽くされることを阻止してくれるし、クワガタやカブトムシは幼虫の頃に落ち葉を分解して腐葉土を作るお手伝いをしてくれている。
庭にやって来るスズメやメジロにシジュウカラといった野鳥たちも
ヤモリやトカゲ、地中にいる微生物も
私が把握していないだけで我が家の庭を人工的な空間ではなく自然な状態に保つための役割を担っている。
それだけではなくお日さまや風に土、そして雨水も植物が成長するのに欠かせない。
「庭の手入れや日々の管理をしているのは私よ!」と勘違いしていたけれど自分一人の頑張りだけで庭が維持されて癒しの空間になっているのではない。実際は多くの生物の営みやエネルギーによって庭は成り立っている。
庭で一人で作業しているとき、植木鉢の陰に、木の幹に、花びらの間などいたるところに私以外の何かが居る。姿を一瞬でも見せてくれても見せなくても存在し生きている。
ガーデニングとは自分以外の数えきれないほどの生物たちと知らず知らずのうちに関わりを持ち、庭という空間を共有すること。私はひとりぼっちで作業してはいなかったんだ…。私も庭づくりの一員だったんだ。
うーむ、ガーデニングって奥が深い!
だからこそ楽しいんだな〜。
おわり