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雨が日本シリーズを名勝負にする?日本一になるのはDeNAかソフトバンクか。雨を「勝利の女神」にするのは、どっちだ?1958年「3連敗4連勝」の伝説を生んだのも雨だった

雨が日本シリーズを名勝負にする?日本一に輝くのはDeNAかソフトバンクか。両チームの監督はいずれもプラス思考だ。1958年に行われた日本シリーズは「3連敗後の4連勝」という大逆転シリーズ。流れを変えたのも雨だった。今年も第6戦が雨で順延に。雨を「勝利の女神」にするのは、どっちだ?

降雨による中止は21年ぶり。今年の日本で3勝を挙げ頂点に王手をかけているのはDeNA。第6戦以降はホームの横浜で戦える。一方のソフトバンクは2勝で、日本一となるには2連勝が必要。ただアウェーの横浜で1、2戦目をものにしている。

両チームの指揮官は雨をプラス思考に捉えている。DeNAの三浦大輔監督は「天候はコントロールできない。すべてをプラスに考えて準備する」。現役時代(横浜)の1998年に日本シリーズに出場したが、2試合が降雨中止となったものの、最終的に頂点に輝いている。

ソフトバンクの小久保裕紀監督は「雨降って地固まる、でいい雨だと思います。まあリセットされるじゃないですか」と第6戦の順延が有利になると考えている。チームは3連敗で王手をかけられているだけに、流れを変える要因と見ている。

確かに両チームにとってプラスになる順延だった。

DeNAはオースティン選手が第1戦で自打球を当てけがをした。移動日プラス雨の順延で2試合連続試合がなかったのは完全復調へ喜ばしい。そして第7戦にもつれた場合は、第3戦で勝利投手となった東克樹投手が先発マウンドに上がれる。

ソフトバンクは今季パリーグ首位打者の近藤健介選手が右足首のねんざを抱えている。指名打者制のない1、2戦目は代打で待機した。再び横浜で行われる第6戦はレフトで先発出場できそうだ。こちらも2日試合が空いたことはプラスに働く。

雨が名勝負を生む予感。1958年の日本シリーズは西鉄(現西武)が巨人を「3連敗後に4連勝」して大逆転で日本一に輝いた。シリーズの流れを変えたのが雨だった。

巨人が3連勝して王手をかけた。第4戦の舞台は福岡・平和台球場。朝から降りやまぬ雨に、午前8時に中止が決定。しかしアウェーの巨人に連絡が入ったのは10時ごろ。このころには、すっかり雨はやんでいた。

巨人サイドは「これなら試合ができるじゃないか」と抗議したというが、中止は変わらず、翌日に順延となった。ここから西鉄の猛攻が始まる。第4、5、6戦と3連勝して3勝3敗のタイに。第7戦も制して「3連敗後の4連勝」。大逆転で日本一に輝いた。

このシリーズでは西鉄のエース稲尾和久さんが7試合のうち6試合に登板。第4戦が1日順延となったことはプラスに働いた。第4戦以降4連投して、チームの4連勝に貢献した。今でも「神様、仏様、稲尾様」と言われるタフネスぶりを発揮した。

今年の日本シリーズ。雨がプラスに働くのは、どっちだ?きっと今年の頂上決戦は名勝負として語り継がれるだろう。第6戦が楽しみだ。

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