
よいストレスと悪いストレス
身体の中では実にさまざまなことが常に起きている。凍りつくような寒さの中で、体が温まって生存を維持しようとする作用。筋トレの後、傷ついた筋肉が自ら修復して、力を取り戻して増幅しようとする力。これらはホルミシス(hormesis)と呼ばれる。
ホルミシスは、 ある物質が高濃度・大量に用いられた場合は有害な物質となるのに対し、. 低濃度・微量に用いた場合に、有益な作用をもたらす現象を言う。つまりちょっとした負荷や困難は、あなたの体を強くする。
そしてこれらのよい効果をもたらす『ストレス』は、動物としてのサバイバル能力に必要な作用である。
けれどもすべての『ストレス』が身体によいかというと、もちろんそうではない。継続的・長期的な心理『ストレス』はコリチゾールのレベルを上げ、
インシュリンの対抗性を悪くする。
同じ『ストレス』でも、まったく違う影響を身体に及ぼすのだ。
例えば食事回数を1日1回または2回だけにして24時間のうち16時間を何も食べないようにすることは、身体によいストレスを与える。太古の昔から人は食べれる時と飢える時を繰り返しながらその間でサバイバルできるように、身体はプログラムされてきた。
現代の生活ように、いつでも何か食べることができて空腹状態がほとんどないような状況が続くと、体がだらけてしまい、サバイバルモードからはかけ離れた状態になる。そうすると健康長寿のためのDNAスイッチがオンにならず、持って生まれたサバイバルの力を発揮しないまま死んでしまうことになる。
このファスティングの効果もホルミシスのひとつだ。
ところが先に述べたように、継続的・長期的な心理『ストレス』は百害あって一利なし。身体の免疫機能をストップさせてしまう。
この身体のストレスと心のストレスをうまくコントロールして、調和をもって生きていくことが健康長寿につながる。
身体と心と呼吸はつながっている。ばらばらに考えずに総括したアプローチが健康な心身への道だ。
これからの記事でもっとそこを深掘りしていこうと思う。
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