業務改善に立ちはだかる”当たり前”とは①
介護マネジメントコンサルタントの近藤麻耶です。
今回のテーマは、意外と運営の落とし穴となる”当たり前”について。
コンサルティングでは時々、業務改善やシフトの見直しについて
ご相談いただくことがあります。
残業が状態化していたり、人手不足でオペレーションの見直しを余儀なくなれたり。中には、1日の流れが属人化されすぎていて、新人さんが業務を覚えられない!といったケースもこれまでにありました。
解決策として、基本的には業務を圧縮することを目指すことになるため、そのような場合は、次のような視点から見直していただくことをお勧めします。
業務改善の5つのポイント
1.代替手段
今の業務を、別のやり方でできないでしょうか?
例えばある入居施設では、朝の食器洗いに時間がかかっていました。その代替手段として、食洗機を導入し、食器の数も増やしました。
2.時間の見直し
その業務を行う時間を、5分ずらすだけでもオペレーションがスムーズになることがあります。
3.担当者の見直し
例えば早番のスタッフが行っていることを、日勤や夜勤者が行うことで改善されることはないでしょうか?
4.場所の見直し
その業務を行う場所を見直すことで、効率化できないでしょうか?例えば、記録を入力する場所、物品の保管場所、ミーティングを行う場所は、今の状態が本当にベストでしょうか?
5.業務をなくす
「業務をなくす」というとイメージがしづらいかもしれませんが
・マイ箸&マイ茶碗をなくす
・デイの連絡帳をなくす
・配茶をなくす(セルフサービスにする)
・靴の履き替えをなくす(土足OKにする)
など、意外とできることはあるかもしれません。
業務改善の障壁となる”当たり前”
ですが、いざ業務改善を進めようとした時
障壁となるのが、皆さんの頭の中にある”当たり前”です。
例えばデイなどで「土足OKにする」というルールの見直しは
建物の構造上の問題さえクリアすれば
物理的にはそれほど難しいことではないと思います。
ですが、これまで靴を履き替えることが当たり前になっていた
スタッフが、「土足OKにしたら効率よくなるかも」と思いつく
のは、かなり難しいことのように思います。
自分たちにとって「当たり前」になっていることを問い直す、というのは
とても難しい・・・皆さんもこれまでのご経験で、何となくお分かりに
なると思います。
ある入居施設では、朝の起床介助の時間帯が非常に忙しく、はじめは業務の圧縮を考えていました。
しかし、よくよく話を聞いてみると「1つ1つの業務に時間がかかる」ことよりも「スタッフ間の声掛けが上手くいっていない」ことが問題であることがわかりました。
本来であれば、夜勤者と早番が声を掛け合って、起床介助や食堂への移動をスムーズに行うべきところが、その施設にはインカムもPHSもなかったのです。
そのため、声掛けをするしかないのですが、「夜勤者が忙しそうで、声をかけづらい」という理由で、早番が効率よく動けていないことがわかりました。
情報共有が上手くいっている施設の人からすれば「なんでそんなに効率の悪いことをやっているの?」と不思議に思えるかもしれませんが、それがその施設の”当たり前”になっていました。
だから、スタッフの中で誰も、それが「問題である」と気がつくことができなかったのです。
では、自分たちが日々行っている”当たり前”を再発見し、問い直すには
どうすればよいのでしょうか?
続きは次回お伝えします!
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