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ドラマ「無能の鷹」を見て思うこと 2
今季唯一見ているドラマ、無能の鷹。
何もできない新人社員なのに、見た目だけは仕事ができそうに見える鷹野ツメ子を中心とした、超脱力系お仕事コメディである。
見ていて思ったことを一度noteに書いたのだが、もう一つ、気になったことがある。
TALONのマザーテレサ 鳩山樹
鷹野の上司で教育係である、鳩山さん。
無能な鷹野の面倒を辛抱強く、忍耐強く見守り続ける優しい先輩である。
鷹野以外にもクセの強い後輩の面倒を見ており、休みだろうが就業時刻が過ぎていようが電話で愚痴を聞き、相手を肯定する相槌を打ちまくってくれる。
優しすぎるが故に若干軽んじられている部分もあるが、もう優し過ぎて、見ているだけでこっちが泣きそうになってくる。
存在してくれてありがとう。
そんな鳩山さんが登場するシーンを見ていて、おや?と思った人もいるのではないだろうか。
彼、帰宅したらご飯を作って片付けをして、妻が入るお風呂の用意をしているのである。
あっ、ジェンダーバイアス
実はわたし、
「女だからリーダーは無理」
と言われて
「なんで女だとリーダーは無理なんですか?」
と言い返してしまった過去をもつ女である。
あの時の相手の表情はあまり思い出したくないし、その後トラウマ級の暴言を吐かれたので記憶に蓋をしている(今ちょっと開けてしまったけれど)。
ジェンダーについては色々な考えがあると思うので私個人の考えを述べるつもりはないが、区別と差別を間違えてはいけない、と思っているとだけ述べておく。
ジェンダー論についての研究や理解が進んだこの令和の時代に。
散々自分自身も苦しめられた経験があるというのに。
「夫」である鳩山さんが、帰宅したらご飯作って片付けして妻のためにお風呂の用意までしているのを見て、違和感を覚えてしまったのである。
「えっ、夫が夕飯も片付けもお風呂の準備までしてるの!?」
一瞬の違和感ののちに、ハッとなった。
これ、普段自分がやってることじゃないか。
どうしてそれを「夫が」やっていることに違和感を覚える必要があるのだろうか。
仕事から帰って、ご飯を作って、片付ける。
別に誰も褒めてくれることではない。
家事の一つ、生活の一部の行為である。
仕事が終わって帰っても、家に着いたらやることがある。
そんなの普通のことで、それをやるのは男でも女でもどっちでも良いのである。
そんな当たり前のことで、自分自身が苦しんだのに。
「女の仕事」「妻のやるべきこと」という感覚が抜け切れていない自分に、ハッと気付かされたのである。
ああ、これがジェンダーバイアスか。
「なぜ女はリーダーになれないんですか?」
そう言った時の自分の顔は、どんな顔をしていたのだろう。
悔しい顔をしていたのだろうか。
怒った顔をしていたのだろうか。
悲しい顔をしていたのだろうか。
あの頃読んでいた本を、最近また読み返している。
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