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哲学者の考え方のつながりを見出したい【読書のキロク・Audible】
こんばんは、"もっちゃん”です。
記事に興味をもってくださり、ありがとうございます。
またまたAudibleで本を聴き漁る毎日であります。
基本的には聴いて終わり、というのがほとんどではありますが、
たまに「書籍でも購入してみよう」と思う本に出会ったりします。
今回はそのパターンになります。ぜひ紹介したい本です。
◯今回読んだ本:『史上最強の哲学入門』 著者:飲茶 河出書房新社
著者もペンネームだし、表紙は刃牙だし。
非常にキワモノ感が漂う本のように思っていました。
読んでみると、そうでもないのです。
◯概要
最高の真理を求めた男たちの熱き闘い! ソクラテス・デカルト・ニーチェ・サルトル……さらなる高みを目指し、知を闘わせてきた三十一人の哲学者たちの論が激突。まさに「史上最強」の哲学入門書!
概要もまず意味がよくわかりません。ですが、その通りの内容だったと思います。
◯雑感
聴き始めて少したった本当に最初の頃。
何度か途中で聴くのを止めようかとも思いました。
よくわからないテンションで読み上げられる文章。早口すぎて倍速では聴き難い。
「哲学書には刃牙的な要素が欲しい」とか、よくわからないことを言っている。
もはや刃牙を読んでいない人には伝わりもしないのではないか、という内容。
やっぱり表紙から漂うキワモノ感は間違いではなかったか…?
途中で何度か心が折れそうになりました。
でも、聴き進めていくと、全然違う!
けっこうちゃんとしたことを言っているように思います。
読者に合わせた言い回しにはなりますが、非常にわかりやすい内容で、系統だって出来上がっていることに驚きました。
私は哲学については、本当にさわり程度しか知りません。
そのくらいの人に対しては、とてもピンとくる本だったように思います。
本当に入門書です。
◯哲学と哲学を繋ぐ、知識が駆動する
哲学の入門書というと、
「◯◯は〜〜な考え方で、『・・・』などと言っている」
みたいなことが、たくさんの哲学者について書かれていることが多いように思います。
これって、受験とかそういうときに非常に便利で、覚えやすいように思います。
一方で、それぞれの哲学に対する知識が非常に断片的なものとなり、なんとなく繋がりが持ちにくいようにも思います。
そこが本書では違います。
あるテーマ(例えば“真理”)について、それぞれの哲学者の考えを、(ほぼ)時系列に沿って解説していきます。
それが非常にわかりやすい。
◯◯の〜〜という主張に対して、◎◎は・・・
みたいな感じで進んでいきます。
なんとなく断片的に知っていた各哲学者に関する知識が、うまい具合につながっていく感覚でした。
知識が駆動する。まさに「深い学び」です。
とても勉強になりました。
◯入門書としてオススメ
読んでいると、本書で書かれているのは、各哲学者たちの思想のほんの一部にすぎないこともわかります。
哲学者の思想の要所を押さえながらも、捨てても良いと思われた部分は書かれていません。
この本をきっかけに、もっとこの哲学者の思想について知りたい、となった場合に、その後の広がりが多分にあります。
その分、哲学に詳しい方だと、本書は面白みはあるものの、物足りなさは感じてしまうかもしれません。
ただ、私を含めた、哲学にまだ浸かったことのない方なんかは、読んでみると面白いのではないかと思います。
個人的には、学級を担任した時なんかには、学級文庫に置いておいたら面白いだろうなぁ〜、なんて思っています。
そんなことを考えた1冊でした!
知識的には、そのうちまた忘れてしまうこともあると思います。
面白みがある本なので、繰り返し読んでも良いと思います。
自己紹介はこちらから。