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禅の道

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禅の道は、坐禅を中心とした生活です。
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記事一覧

禅の道(33)仲間との絆

道場で育むサンガの精神 僧堂に通い始めたばかりのころ、私はひとり黙々と修行に励む日々を過…

念水庵
8時間前
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禅の道(32)家族

「家族」という最小単位の真理 人間は、一人で生きていける生物だと言われます。一人暮らしを…

念水庵
1日前
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禅の道(31)坐禅は退屈か?

「坐禅」と聞いて、あなたはどんなイメージを思い浮かべますか? 静かな部屋でじっと坐り、何…

念水庵
2日前
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禅の道(30)笑いと禅、呵呵大笑

禅と笑いの意外な親和性 禅というと、静寂な坐禅や深い思索をイメージする人が多いでしょう。…

念水庵
3日前
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禅の道(29)生涯現役ではたらく

「働く」ことが心を豊かにするはじめに 「お金の悩み」は、人が抱える問題の中でも大きな割合…

念水庵
4日前
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禅の道(28)日々是好日

「日日是好日」―今日という日を大切に生きる 禅の教えにおいて、「日日是好日(にちにちこれ…

念水庵
5日前
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禅の道(27)雨ニモマケズ

貧の中に志を生きる 宮沢賢治の『雨ニモマケズ』は、その質素で誠実な生き方を描きながら、人間の理想的な生き様を表現しています。この詩と禅の道には深い共通点があります。それは、外的な富や名誉を追い求めるのではなく、内なる志を大切にし、自然と調和して生きる「貧」の美学です。 以下に『雨ニモマケズ』の一部を引用します。 雨ニモマケズ 風ニモマケズ 雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ 丈夫ナカラダヲモチ 欲ハナク 決シテ瞋ラズ イツモシズカニワラッテイル 禅の道と詩の精神 この詩に描か

禅の道(26)刹那消滅とは?

今日は最初に数学を使って「一弾指」の時間を計算してみましょう。弾指とは仏教で指を弾くこと…

念水庵
7日前
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禅の道(25)髪を剃り、また髪を剃る

道元禅師の正法眼蔵「法華転法華」の巻に関して述べる場合、全体のテーマと禅的な視点を考慮す…

念水庵
8日前
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禅の道(24)般若心経を読む

現代語訳と解説 現代語訳 観自在菩薩(観音菩薩)が深い智慧である般若波羅蜜多を修行してい…

念水庵
9日前
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禅の道(23)アンガーマネジメント

「禅の道」における「アンガーマネジメント」は、一般的な怒りの鎮め方ではなく、怒りの根源を…

念水庵
10日前
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禅の道(22)修行は楽しい?

「禅の道」を歩むことは、時に厳しくとも、実のところ「楽しい」ものだと感じます。仕事、武道…

念水庵
11日前
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禅の道(21)姿勢づくり「立腰」

「腰を立てる」ことは、禅の実践のみならず、日常生活にも深い影響を与える習慣です。これは単…

念水庵
12日前
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禅の道(20)陶芸がもたらすもの

「禅と陶芸 - 粘土と無心」 陶芸は、一見すると手先の技巧や創造力を駆使した芸術ですが、禅の視点から見れば「ただ造る」という無心の境地へと導かれる道でもあります。今回は粘土を水でこねて小さな仏像や猫をモチーフにした像を作り、焼くまでの工程を通じて、無心の大切さと陶芸がもたらす価値を探ってみます。 1. 粘土をこねる:手と水と土の調和 陶芸の最初の一歩は、土と水を合わせて粘土をこねる作業です。この工程は単純ながら、しっかりとした準備が必要です。粘土を手で感じながら少しずつ