禅の道(20)陶芸がもたらすもの
「禅と陶芸 - 粘土と無心」
陶芸は、一見すると手先の技巧や創造力を駆使した芸術ですが、禅の視点から見れば「ただ造る」という無心の境地へと導かれる道でもあります。今回は粘土を水でこねて小さな仏像や猫をモチーフにした像を作り、焼くまでの工程を通じて、無心の大切さと陶芸がもたらす価値を探ってみます。
1. 粘土をこねる:手と水と土の調和
陶芸の最初の一歩は、土と水を合わせて粘土をこねる作業です。この工程は単純ながら、しっかりとした準備が必要です。粘土を手で感じながら少しずつ