禅の道(29)生涯現役ではたらく
「働く」ことが心を豊かにする
はじめに
「お金の悩み」は、人が抱える問題の中でも大きな割合を占めています。収入が不足すると、生活の安定を失い、不安やストレスが増してしまいます。しかし、これを解決する最もシンプルな方法が「働く」ことです。
禅の視点では、「働く」ことは単にお金を得る手段にとどまらず、心身を調え、生きる喜びを深める道でもあります。本記事では経済的な悩みを乗り越えながら、80歳になっても生涯現役で働くことの意味を、禅の教えを通じて考えてみます。
禅の視点から見る「はたらく」意味
禅では「今この瞬間を大切にする」ことが基本です。働くという行為も、ただ目の前の作業に集中し一所懸命に取り組むことで心を養う修行となります。
たとえば「掃除をする」「畑を耕す」「書類を整理する」など、どんな仕事であっても集中して丁寧に取り組めば、無心の境地を得ることができます。この無心で取り組む姿勢が、心を穏やかにし、結果的に経済的な問題解決にもつながるのです。
生涯現役の実例
80歳を超えても元気に働いている方々の話は、私たちに多くの気づきを与えてくれます。たとえば、
地元の農家で、朝早くから田畑を耕しながら地域に貢献している方
自営業を続け、自分のペースで仕事を楽しむ職人
社会貢献活動に携わり、新しい生きがいを見つけた方
こうした方々は、仕事を「義務」ではなく「楽しみ」として捉えています。その結果、働くことで心身が充実し、自然と長寿にもつながっています。
シンプルに生きるヒント
禅の教えは、人生をシンプルにすることを勧めています。「お金の悩み」を乗り越えるために働くこともシンプルな生き方の一部です。ただし、無理をして身体を壊してしまっては本末転倒です。
以下のポイントを大切にしながら働き続けることを心がけてみてください。
好きなことを見つける
自分の興味や得意なことを活かせる仕事を選ぶと、楽しみながら続けられます。ペースを大切にする
年齢に応じて、自分に無理のない働き方を見つけましょう。感謝の気持ちを忘れない
働ける環境や周囲の支えに感謝することで、さらに豊かな心を育むことができます。
経済的安定は心の安定
経済的な安定を得ることは、心の安定にもつながります。そして「働く」という行為は、禅的な生き方の実践でもあります。一つ一つの作業を大切にし、働くことそのものを楽しむことができれば、心豊かな毎日が訪れるでしょう。
まとめ
生涯現役で働くことは、経済的な安定だけでなく、心と身体の健康を保つ秘訣でもあります。「働く」ことで得られる喜びや満足感を通じて、人生をよりシンプルに、そして豊かにしていきましょう。
私は現在70歳、土木技術の会社員として働いています。会社のおかげを一番強く感じています。週末には田舎に帰り山中の小屋に住み、参禅堂で「水音」に耳をすませながら、静かな環境で元気に暮らしています。これほどの幸せはありません。これが実感であり、はたらけることの純粋な喜びをかみしめています。
世の中には「いつまで働かせるつもりだ」といった声があります。大丈夫でしょうか。はたらけるうちは、はたらくことがしあわせではないですか。働きたくても、はたらけない人をおもえば、ぜいたくな悩みだとおもいます。年金をあてにして、まいにちブラブラしたいのでしょうか。
からだを動かしていれば、元気でおれます。その証拠に動かせなくなったら、とたんに寝たきりになります。寝たきりになれば、どんどん心と身体が弱ってきます。そして・・・。
私の友人は「税金や健康保険料を納める喜び」と申されています。このことが以前はわかりませんでした。「取られる」「払う」と意識していたからです。だれのためにはたらくのか。なんのために。そうした思いでいるうちは、じぶんでじぶんを苦しめます。
あすの日はわかりません。否、きょうとて、一瞬の間にいのちが尽きても何の不思議もありません。これが自然であり真理であります。
ご覧いただき有難うございます。
念水庵
22日の保護ねこちゃんとのお見合いを前に、親バカですね、ペットキャリーを組み立てました。ペットシーツなども準備しています。いっしょに寝るためのお部屋の片づけやフードの購入などすべきことがいっぱいあります。たのしくてしょうがありません。わくわくドキドキです。
とにかくからだをうごかす。
はたらける純粋なよろこび。
生涯を「いきがい」と読む老少年