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2023 立春 黄鶯睍睆(うぐいす なく)
ここ最近、「これは、初めてのお点前ね」というお稽古が続いている。
本格的にお茶を習い始めて、3年半。「できるようになった」ことも確かに増えている。でも、それだけではなくて。実は、この3年半で2月にお稽古ができたのは2回目。
そう。あの、世界的な流行病だとかそれによる宣言だとかは、「不要不急」と言われるありとあらゆる物事を控えねばならなくて。もちろん、飲食を伴うこの茶道というものはわりと早いタイミングでお休みを余儀なくされた。
それが、去年と一昨年の2月のこと。
お茶は、季節によって、それも春夏秋冬というよりは二十四節気くらいのターンで、お点前が変わってくる。だから、2月にしかできないお点前のいくつかは、3年ぶりにさらうことになる。
そんなわけで、今回は、2月にしかできないお点前を2つ。
【絞り茶巾】
これは、前回やった【筒茶碗】を使ったお点前。茶巾を絞るようにお茶碗にセットして始めるから【絞り茶巾】ともいうらしい。
茶巾のたたみ方は、夏の洗い茶巾のときと同じ。うさぎさんのように茶巾をたたんで、先が窄んでいる茶筅を用意する。
前回同様、温かいお茶を温かいまま楽しめることが、とてもとても嬉しい。あっついお茶が、身体の真ん中をツーっと伝っていく感覚が、たまらなく、好き。
【逆勝手】
お茶室の都合で、お客様と亭主の席が逆になるこのお点前は、正月ボケから感覚を戻したい旧正月に行うことが多いお稽古。
お席に入る足の運びからお道具の置く場所まで全部が左右反転するこのお点前、3年前は「まだ初心者だから」とお稽古することはなかったのでやっと「あなたもやりましょうね」と言ってもらえたので、念願のお点前。
身体よりも頭が先に動くから、「頭では分かっているつもりなのに、身体はいつものように動いてしまう」みたいなジレンマと闘いながら二席分のお稽古をしていただいた。
座る位置、正面をどこにするのか、どれくらい前に出るのか、でまだまだ混乱してしまうけれども、一通りの流れは掴んだ……気がする。
この逆勝手、濃茶バージョンもあるそうで、次回は濃茶バージョンをやりましょうということに。頭の回転、よくしていかないとな。あと、筒茶碗で点てたお茶の温かさが好きすぎるので、先生にお願いして次回も絞り茶巾のお稽古してもらおうっと。
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