旬を食しながら島の未来を考える
今日の佐渡は稲刈り日和になりそうですね。
週末に大雨が降り、田んぼの水が流れ出た道路は、軽トラで走るのがギリギリでした。昨日の午後は小雨が多少降ったくらい。通常でしたらおそらく稲刈りをするのでしょうが、田んぼがぬかるみすぎてコンバインを入れられなかったところが殆どだったと思います。
水に浸かってしまっている稲を見ると心が痛みます。
少しの間なら問題ないそうですが、長い事浸かってしまうと発芽してしまい、一等米から外れるらしく。お米だけで生計を立てている農家さんは大打撃ですよね。
佐渡に来る前は正直な話、ここまで第一次産業のことを考える事はありませんでした。
先日佐渡でトビウオが捕れなくなり、伝統料理のトビウオのすり身が消えた事について少し触れましたが、やはり温暖化で海水温の上昇問題が挙げられます。
ただ、海水温度が上がったからトビウオが棲めなくなった、という単純な問題ではないようで。
例えば今まで佐渡でマグロが捕れるなんて事はほぼなかったらしいのですが、最近捕れた事がニュースになっていました。
単純に何も考えなければ、「佐渡でマグロが捕れたんだ!よかったじゃない!」という事になりますが…
マグロって相当、食べますよね。
なのでトビウオもかなり食べられてしまったのではないかと言われています。
他にも…
昔は細長く切って丼に入れ、うどんのようにして食べていた人もいる佐渡のイカですが、最近は不漁のようです。もちろん首都圏に比べればまだ安いのですが、以前は箱で買えたような値段が、島のスーパーでパックになって売っています。
アジも小さいものしかかからないようで。
よく知っている揚げ物屋さんのアジは大きくて安かったのですが、入手困難な為、違う魚になってしまいました。
そして、ブリ。
佐渡の寒ブリは知る人ぞ知る冬の風物詩ですが、ブリも棲家を移動してきているようで、以前は全く捕れなかったラオスで水揚げしているとか。
現地の人も見たことのない、馴染みのない魚に戸惑っている話も聞きました。
昔は佐渡も寒ブリがたくさん捕れたんだよね…
なんて事が言われるようならないのを祈るばかりです。
🌟
…と、こんな暗い事ばかりを書くつもりではなかったのですが。
昨晩移住にあたって一番相談にのってもらっていた飲食店を訪れ、その際に色んな話をしたのが、上記の第一次産業の内容でして。
他にも佐渡の猫事情など色々楽しいお話もしたのですが、それはまたおいおい😉
料理のお写真はこちらです⬇️
※Instagram見てくださってる方、全く同じものですみません
どれも佐渡産の旬な食材を使った、心のこもったお料理でした。
昨日も感じましたが、料理の技量だけでは美味しい料理にならないんだな、と。
見た目美しく、味付けが良くても再訪したくならない、そんな経験はありませんか?
料理人の人となりがスパイスになり、料理が美味しくなる気がします。
今回特に一番旬を感じたのは南蛮エビです。
私は子供の頃、毎年夏休みは島の母の実家にいたのですが、南蛮エビの事は知らなかったです。7、8月には出てなかったですからね。
今時期にスーパーに行くと、本当に安く鮮度抜群の南蛮エビが売っている事を知ったのはつい最近。
このアヒージョは真似したい一品ですね。
2年前にこのお店のことを書いた記事⬇️
まだこの頃は佐渡に移住している自分を想像出来ませんでした。懐かしいです。