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そるとのねこエッセイ

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ノンフィクションのねこエッセイ。仮名は、長女"あねこ"、次女"いもこ"、長男(末っ子)"くり坊"です。外猫の"しまこ"も。
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#猫

野良子猫と家族になって5日 おこりんぼの記録

1日目はずっとギャン鳴きしていたが、5日目の今日はおもちゃで遊んでくれた。 これも、ひとえにくり坊の順応力の高さのお陰だ。 くり坊は、ずっとギャンギャン鳴いて、毛づくろいやご飯を食べる時も「うにゃうにゃ」言っちゃう、愉快なぼっちゃんだよ。 ▶うちの子になるまでの経緯 1日目。獣医さんに連れて行った日。 シャーシャーのギャン鳴き。いつ寝ているのかも分からない。 隔離部屋に入ってもらっているから眠れたものの、同じフロアの長女猫あねこは、なんだか眠りにくそう。 ご飯ト

行き場のない子猫がうちの子になるようだ

昨日、捕獲機に野良猫が1匹が入った、と連絡がきた。 近所に不妊・去勢手術をし終えていない猫がおり、毎年子供を産み、野良猫の数が増えている。 そこで、捕獲機を設置して、TNR*しようとしていた。 うちのガレージに、捕獲機に入った子猫が1匹連れられてきた。 不妊・去勢手術をできるような月齢ではない。そして、兄弟がいたはずなのに、1匹だけ捕獲されたようだ。 里親募集をする際も、兄弟一緒の方が良いと思う。一旦は、親と兄弟がいる場所へリリースするのではないかと思った。そもそも

捨て猫が世界一かわいいねこになるまで

コロナ禍が始まった年の初夏、母はわたしにこう言った。 「ねこを引き取りたい」 「そんなアホな」 命っていうものは重くて、引き取るにはそれなりの心構えが必要だ。 夜鳴きしたり、家の中をぐちゃぐちゃにしたり、家を留守にしづらくなる。楽しいことばかりではない。 今はコロナ禍だからそういう気持ちになるかもしれない。が、終わったらどうする? その時のねこ、あねこは、今、わたしの横で幸せそうに寝てる。 * あねこは、捨て猫だった。 街猫活動の場所で、段ボール箱に入って捨

世界一かわいいねこ のろけを聞いてほしいだけの話

あねこは、黒白のタキシード猫だ。 首元に白いスカーフみたいな模様があり、白い毛並みはお腹に流れている。 お鼻は、片方が白で、片方が黒。 鼻割れだ、めずらしい、とみんなで言う。 鼻先の割れ具合は、陰陽太極図のように芸術的である。 お手々と足の先は、足袋を履いているように白い。 おひげは基本は白いが、たまに黒いものが混じり、長めだ。 冷静に見ると"長老"のように見えなくもない。 でもかわいい。 おめめは金色で、多くの場合は、ジト目というのか、悟りを開いたような表

世界一キュートなねこ はじめてのおうち暮らし(2/2)

わたしはヒステリックになってしまいました。 ケージの中で震えるいもこを背にして仕事をし、同じ部屋で寝ていたわたし。 今思うと、距離が近すぎたのです。 ▶前回のおはなし。出会い~トライアル開始まで。 トライアルが開始した当初、いもこはケージの隅で微動だにしませんでした。その場でブルブルと小刻みには震えてはいたけれど。 眠る素振りさえありません。 毛づくろいもしないし、ご飯も食べないし、水も飲まないし、トイレもしない。 部屋の構成上、同じ部屋で在宅勤務をせざるをえな

世界一キュートなねこ ふるえる出逢い(1/2)

ねこを家族にして少し経つと、「2匹目も譲り受けたい」と思ってしまったのは、わたしの家族だけでしょうか? 1匹目のあねこと暮らして1年経つと、自然と「次の子……」という感じになって、何気なくネット検索をし始めました。 でも、Google検索しても、あまりひっかからないんですよね! びっくりしました。どこかに譲渡会情報はあるはずなのに……。 今となって分かるのは、わたしの地域の保護猫ボランティアやNPOの方はInstagramが主戦場であること。 なんとかインスタアカウ

世界一キュートなねこ うちに来てからの成長記録

いもこは、クリーム茶とらのふわふわな子だ。 全身にしましま模様があり、メスの「まるどら」というかなり珍しい模様を持っている。 お鼻と肉球はピンク色。 お手々はシュークリームのよう。 スイーツのようにふわふわで、お嬢様然としており、譲渡会では抜群にかわいい、と形容されていた。 かわいいのになかなか譲渡されなかったのは、猫エイズ陽性のりんご猫であるから、なのだろう。 おひげは白と、少し黒っぽいのが混じっていて、そばかすみたいにお鼻とお口には黒い点々がある。 おめめは

血の繋がらない保護猫姉妹が、家族になるまで

これは、元捨て猫と、多頭飼育崩壊レスキューされた猫の、血の繋がらない姉妹のおはなしです。 姉をあねこ、妹をいもこ、という仮名にして、少しお話をさせてください。 あねこは、捨て猫でした。 ひとりできょとんと段ボール箱に入っているところを、保護されたそうです。 譲渡時のFIV(猫エイズウィルス)の検査結果は擬陽性。後日、検査をし直して、陽性が確定しました。 FIV陽性の猫は、りんご猫と呼ばれます。 兄弟がいたはずなのに、この子だけひとりで捨てられていた理由は……いえ、

保護猫"りんご猫"ちゃんとの、ふつうのへいわでかわいい日々

"りんご猫" という言葉を聞いたことがありますか? FIV(ネコエイズウイルス)キャリアの猫のことです。 猫エイズウィルスは、人間のエイズウィルスと同様、根本的な治療法はありません。 発症すれば、多くの症状が出て、高い確率で亡くなってしまいます。 ただ、発症しなければ、普通の猫と変わりはありません。 発症せずに天寿を全うするりんご猫も、多くいます。 (かかりつけの獣医師曰く、室内飼いで近年に発症した猫は、ほとんど見ていないとのことです) うちの子たちは、2匹と

プリティなおばあちゃん猫 地域猫として生きるリアル

しまこは、キジ白のかぎしっぽ、うちの庭にやってくる、さくら猫*の地域猫だ。 *避妊去勢手術済で、耳先をさくらの花びらの形にカットした猫 おめめはヘーゼル、体格は小柄で、年齢不詳のプリティな雰囲気。 ではあるが、ご近所さんの話によると、何度も出産を繰り返している「おばあちゃん」らしい。 小さい頃から何度も出産を繰り返すと、からだが小さいままで育たない、と聞いたことある。 猫の交尾の成功率は100%。 1年に2~3回の出産が可能だ。 避妊手術を終えて、さくら猫となる

さくら猫の地域猫 お外の生活の見守り記録

"さくら猫" "地域猫" という言葉を聞いたことがありますか? "さくら猫"は、不妊手術済みのしるしに、耳先をさくらの花びらの形にカットした猫。 みなさんのご近所にさくら猫さんがいたら、TNR活動をどなたかが実施されたのかもしれません。 "地域猫"は、地域の理解のもと、管理されている猫。平たく言うと、野良猫に近いです。 うちの庭には、2匹のさくら猫の、地域猫が来ます。 段ボールの小屋で寝たり、地面に転がったり、木に登ったり、室外機やガレージの上でくつろいだり、雨宿