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📖感想📖「白黒つけられるほど、簡単な人生、歩んでますか。」『汝、星のごとく』『星を編む』
📖櫻庭立樹の読書感想文📖
『汝、星のごとく』
『星を編む』
著者、凪良ゆう
出版、講談社
簡単な説明から、『汝、星のごとく』2023年本屋大賞受賞作。そして、その続編が『星を編む』。
『汝、星のごとく』
あらすじ
その愛は、あまりにも切ない。
正しさに縛られ、愛に呪われ、それでもわたしたちは生きていく。
本屋大賞受賞作『流浪の月』著者の、心の奥深くに響く最高傑作。
ーーわたしは愛する男のために人生を誤りたい。
風光明媚な瀬戸内の島に育った高校生の暁海(あきみ)と、自由奔放な母の恋愛に振り回され島に転校してきた櫂(かい)。
ともに心に孤独と欠落を抱えた二人は、惹かれ合い、すれ違い、そして成長していく。
生きることの自由さと不自由さを描き続けてきた著者が紡ぐ、ひとつではない愛の物語。
ーーまともな人間なんてものは幻想だ。俺たちは自らを生きるしかない。
『星を編む』
あらすじ
☆2023年本屋大賞受賞作 シリーズ最新作☆
第20回本屋大賞受賞作『汝、星のごとく』続編
花火のように煌めいて、
届かぬ星を見上げて、
海のように見守って、
いつでもそこには愛があった。
ああ、そうか。
わたしたちは幸せだった
のかもしれないね。
『汝、星のごとく』で語りきれなかった愛の物語
「春に翔ぶ」--瀬戸内の島で出会った櫂と暁海。二人を支える教師・北原が秘めた過去。彼が病院で話しかけられた教え子の菜々が抱えていた問題とは?
「星を編む」--才能という名の星を輝かせるために、魂を燃やす編集者たちの物語。漫画原作者・作家となった櫂を担当した編集者二人が繋いだもの。
「波を渡る」--花火のように煌めく時間を経て、愛の果てにも暁海の人生は続いていく。『汝、星のごとく』の先に描かれる、繋がる未来と新たな愛の形。
【感想】
年が明け、個人的な事情により、引っ越しがあり、バタバタしていましたが、やっと落ち着き、この本を読むことができました。
まず、全体を通して、思っていたより読みやすく、とても親しみやすい文体で書かれていて、すらすら読み終えることができました。
加えて、内容もこの本の世界に僕はしっかり吸い込まれ、抜け出せなくなり、つい、時間を忘れ、没頭していました。
2冊分の感想となると、多くの要素や観点から述べることができると思うが、僕は、タイトルにも書いたように、ある1つのその本が持つメッセージに着目したいです。
『白黒つけられるほど、簡単な人生を歩んでいますか。』
僕は、その本を読み終えた時、この本にこのように語りかけられたように感じました。
当たり前ですが、この世の中に人間はいっぱいいます。
そして、その人の数だけ、人生があり、それを取り巻く環境があります。
登場人物たちを人生を覗かせてもらう上で、僕ら読者は読者自身の環境が作り出す、フィルターを通して、彼らの人生を覗きます。
次に、安易に、推測します。
その本で初めて学んだ言葉を使わせていただくと、我々は『邪推』します。
「こう」だから「こう」
これまで、いろんな経験を積んできた皆さんだからこそ、その経験値は特異的なものになり、それは自信となり、個性となります。
ただ、それらは時に偏見に変化します。
僕も、この本の登場人物に対して、図らずとも勝手な邪推をし、偏った見方をしていました。
その「見方の偏り」は良い・悪い、綺麗・汚い、など、二極化することが、しばしばです。
少なくとも僕はそうでした。
ただ、その本を通して、
あなたの人生もそんな二極で語られるほど甘くないでしょ?
と学ばせていただきました。
たくさんのターニングポイントがあって、一言では語ることができない物語が各々に存在して、それはその人の数だけあって、、、。
自分の視野の狭さや経験値の安さを知ることができた本でした。
圧巻の内容。
吸い込まれ、そして、語りかけられ。
またまた良い本に出会えました。
読書を重ねるほど、良い本にすぐ出会えるので、むしろ、変な本はないのかと思います。
あ、ここもまた本を良い悪いという簡単な2軸で判断しようとしてますね、、、
悪い癖です。
その本を贈ってくださった方、本当にありがとうございました。
強欲ながらまだまだ募集してます😅🙏🙏
脱・極端人間、櫻庭立樹。
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