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風は何も知らない

風は何も知らない
君が泣いていたことも
僕が手を振ったことも
ただ、草原を撫でるように
優しく通り過ぎるだけ

風は何も知らない
あの約束の重さも
言葉にできなかった想いも
ただ、雲を押し流し
季節を運ぶだけ

けれど風は
そっと頬をなでていく
それはまるで君の指先のようで
僕は少しだけ
立ち止まりたくなる

風は何も知らない
それでも、確かに
僕の心を揺らしていく

あとがき
この詩は、風のように形のないものが、確かに心に触れていくことを描いています。風は何も知らない。けれど、それは悲しみや孤独がただ静かに、そばを通り過ぎていくだけ。

人の想いも同じように、誰かに届くことなく流れていくことがある。
それでも、たとえ風が何も知らなくても、心の奥底に残るものがある。
誰にも気づかれない涙や、言葉にできなかった想いも、風に乗ってどこかへと運ばれていく。

そして、その存在は消えてしまうわけではない。
目に見えなくても、確かにそこにあるのだと。
どんなに儚くても、何かは確かに残る――そんなメッセージ。


今回はどうしても
「風は知らない」この言葉を使いたかった

2月スタート!挑戦をあきらめず頑張っていくぞーヾ(≧▽≦)ノ

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SAI - 青の世界と物語
儚く/美しく/繊細で/生きる/葛藤/幻想的で/勇敢な 詩や物語を作る糧となります