【Anker本】本発刊の意図とAnkerの今後の戦略を推測する
#Anker本 読了
松村太郎(@taromatsumura)さんの本
沢山、サマリーを書いている方はいたので、私はAnkerが何故この本を今このタイミングで出したのか、Ankerはこの本を出して日本で何をしていこうとしているのか、マーケティング・PR戦略の観点から考えてみます。
何故この本を今このタイミングで出したかったのか、Ankerはこの本を出して日本で何をしていこうとしているのか、を考えてみます。※読書感想文であってAmazonの人間としての意見・見解ではありません。また、Ankerの公式見解でもありませんのでご留意ください。
Anker本刊行の意図
Ankerがこの本を出して今やりたい事 = Ankerというブランドに対してのCredibilityの再構築だと思っています。
そしてそれはなぜか?
①今後の販路拡大のため
②今後の新規事業拡大のための人材確保のため
だと思っています。
Ankerというブランドに対してのCredibilityの再構築
AnkerはAmazonでの成長を爆発的にしており、8年で8500%成長という伸びをしている。そのため「モバイルバッテリー・アクセサリーと言えばAnker」というブランディングはほぼ確立されているが、それは「モバイルバッテリー・アクセサリーを欲しい人」に対してであって、まだ、Amazon以外の販売網(家電量販店等)の上層部やAmazonでConsumer Electronicsを買わない人には伸びしろがあると思われます。
そのため、
A)紙というオフライン媒体(Kindleもあるけど)
B)#Anker本 というわかりやすいネーミング
C)松村さんというITにもビジネスにも親和性のある著者
を選ぶ事によって上記のようなAmazon以外の販売網(家電量販店等)の上層部やAmazonでConsumer Electronicsを買わない人へのアプローチを踏まえていると考えられる。また、コンテンツとしてわかりやすく、この本を引用してIT系・ビジネス系のWeb媒体への拡散もしやすいと思われるため、Reach・Credibilityの両方の観点から影響力は大きいです(下記Appendix参照)
①今後の販路拡大のため
このように家電販売店上層部などへのアプローチを(彼らを消費者として扱い、本を読んでもらうことによって)間接的に行うことで、B2Bの販路を拡大し易くしているのではと推測します。
また、一方でConsumer Electronicsの消費者にもAmazon外でアプローチをすることによって自社販路への誘因を狙います。自社販路での販売量が増えれば利益率の確保に繋がり、新規事業展開・投資をしていくのではないかと考えられます。
本書内では自社サイト・店舗が記載されていましたが、手厚いカスタマーサポートも更に推していく事を踏まえると、個人的には日本でアプリ迄作成し、購入からAfterサポート迄一気通貫してしまった方がいいのではと思っています。
②今後の新規事業拡大のための人材確保のため
当然ながら新規事業展開・投資をするとなるとそのための人材が必要となります。
ビジネス本として自社事業の内容を開示することによって今までAnkerに(転職先として)興味のなかった層への認知を上げ且つCredibilityの伴ったブランド)としてアプローチをする、これは転職メディアに広告を打ったりするのと同じかそれ以上の効果が見込めるのではないかと個人的には思っています。
ではどんな人が採用好まれるか(再度言いますが個人見解です)
◆GTM/商品開発
・Data DrivenでConsumer Needsを拾える人
・そのニーズを正確に中国への開発部隊へ伝えられる人
・商品のLife Cycleを見ることが出来る人
◆OPS/IT
・Operationの整備を出来て、常にUpdate出来る人(Appendix 2参照)
・現状あるAmazon用ITインフラを自社サイトや店舗用に整備(を早急に)出来る人
◆Business Development/Sales
・Offlineでの販路拡大・サポート経験が有る人
・無形商材の取り扱い経験が有る人(私はAnkerは商品マッチではなくライフスタイルへのマッチだと思っている為)
・且つ日本の特異なB2B商習慣の理解をしており、他国に説明できる人
どのポジションにも共通して言えるのは(特にGTM/商品開発)、過去の成功体験に引っ張られない人なのかなと。何故ならば「市場が変わればかつてのヒット作もその時点のコンシューマーニーズに合わなくなる」ため、どんどん変わっていくことが求められているんだと思っています。
結論として(再掲)
#Anker本 の刊行意図はAnkerというブランドに対してのCredibilityの再構築
それは①今後の販路拡大②今後の新規事業拡大用の人材確保のためでないかと推測しました。
再度書きますが読書感想文であってAmazonの人間としての意見・見解ではありません。また、Ankerの公式見解でもありませんのでご留意ください。
どこまであっているかは、わかりませんが、これからもAnkerの成長を楽しみに待っています。
#SoundCore 大好きです
#Nebula 悩み中
#Eufy がAnkerブランドだったのは知らなかった
Appendix
Appendix 1
近年マーケティングの為のビジネス書・メディアへのアプローチは効果的。
例)NikeのShoe Dogを読まれた人も多いだろう。あのShoe Dogの後、実績として箱根駅伝で「厚底」シューズが一世を風靡した。それまでランニングシューズは速い=薄い/軽いが常識だったのが「厚くても早い」シューズという認識をさせ、かつそれがランナーだけでなく一般層まで知らしめたのがShoe Dogを巻き込んだマーケティングだった。
Appendix 2
猿渡さんが既に実施されたオペレーション改善も新規事業が増えれば見直しが必要になってくると想定される
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