人間って、賢いのか馬鹿なのか、よく分からない不思議な生き物です。
今年も観測史上類を見ない気温の高さです。奈良も先日から25度の真夏日が続いています。それなのに「寒い寒い」と暖房器具を側に置いている人がいます。
体感温度は人それぞれです。結婚したら、同じ部屋で過ごすため、室温設定で夫婦喧嘩になるとよく聞きます。
「暑がり」「寒がり」という言葉もあります。健康のことを考えると、「寒がり」の方が不利であることはすでにご存知のことでしょう。なのに、家の中では「寒がり」の方が我慢せざるを得ない事が多いです。
相手を思いやる心はどこへ?
結婚前は相手が寒いといえば、自分が着ている上着をかけてあげる優しさがあったのに、結婚するとその優しさはいったいどこへ行ったのでしょう。
寒がりの人は概ね運動しない人が多いと思います。運動すると、体の中から熱を作り出す力が生まれます。だから運動すれば良いのですが、だいたいそんな人は運動嫌いです。
嫌いから好きに変わることもある
「邪魔くさい」「しんどい」という理由から運動を拒否する人が多いです。その気持ち、私はよく分かります。私も元々は運動嫌い、運動音痴でしたから。今は正反対で、毎日が運動の連続で生きている自分が不思議でなりません。
嫌いから好きに変わったんです。食べ物でも時々そんなことありますよね。人間もあるかな? 嫌いだと思っていた人が、ある日突然好きになったりしてね。
「体質改善」という言葉もありますが、これはなかなか難しいです。毎日コツコツ続けないと、改善はできません。寒がりの人が、ある日突然、暑がりになることはあまりないでしょう。更年期障害がきっかけで変わるというのは、稀に聞きます。
今の邪魔くさいが、将来痛い目に遭います
「運動してみませんか?」と言うと「邪魔くさい!」と一蹴されました。そんなもんですよね。「70過ぎて体が弱ってきたら、嫌でも筋トレさせられますよ」と言ったら、「その時はその時」と言われました。
たぶん、皆さんそんな気持ちなんでしょうね。人はとにかく矛盾した生き物だとつくづく思います。年と共に体は弱っていきますから、少しでもその速度を遅くしたいので、あれやこれやとするわけです。あるいは、弱った時のことを考えて、保険に加入したり、家族や住まいのこともいっぱい考えています。
それなのに、自分の体が弱っていくことに対して、少しでも抗ってみようという試みが欠けていると私は感じます。
悪い習慣ほど長続きする
先日、私の整体院に始めてこられた人は、体がずいぶん歪んでいました。姿勢が悪いことが原因であることは間違いないです。話の中から、その原因を探り当てました。「今日からやめますか?」と尋ねると「たぶん、やめない」と答えられました。
楽な姿勢が体の歪みを作っているのは明白です。しかし、やめようとする気はないと言われるのです。今日の楽を取ることが、将来大変なことになると予言してあげても、やめないと言われました。
悪い習慣ほど長続きします。良い習慣は始めることすらできません。人間って、賢いのか馬鹿なのか、よく分からない不思議な生き物です。