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キャピタルフライト〜超円安で日本が迎える終末とは〜

2022年6月29日に1ドル=137円台を付けました。

この「超円安」は24年ぶりの安値とされています。


そもそも、「円高」「円安」についてまだまだ
よくわかっていないという方は、過去記事で解説
していますので、ご確認ください。

この「超」がつく「円安」がどこまで続くのか
と心配されている方も多くいらっしゃるかと
思います。

専門家の中では140円台に突入する可能性も
あると言われていますので不安ですよね。


現在のこの「円安」はウクライナ問題等の
世界経済的な問題も含まれていますが、

一番大きな原因は「日米の金利差」とされて
います。


過去記事でもご紹介した通り、日本の日銀の
ような組織にあたるアメリカのFRBが金融緩和
に向けて、金利の引き下げを実施しています。


コロナ禍で冷え切っていた消費活動が回復傾向
にあり、インフレが加熱しているため押さえ込む
ための政策です。

インフレとデフレについては過去記事をご参考
ください。


一方で、日本では対策を打つほどのインフレでは
まだないということで、利下げ状態が続き、
経済活性化のための金融緩和政策を継続すると
されています。


しかし、この日米の金利政策の違いにより、
金利差がどんどん拡大しています。


「お金は低いところから高いところに流れる」


という言葉がありますが、お金を預けるなら
金利が高い方がいいですよね。

そのため、金利の低い「円」を売り、金利の
高い「ドル」を買うという流れが生まれます。

金利差の拡大により、これの勢いが増し、
円安ドル高がどんどん進んでいるということ
になります。


では、この「超円安」状態が今後も続くと
最悪どのような状況に日本は陥るのでしょう。


一番最悪な状況は「キャピタルフライト」が
起こることです。


キャピタルフライトとは、資金が国から国へ
飛び逃げすることです。


最近のマネー事情でわかりやすく例えるならば、

・大手モバイルから格安sim等への変更

・預金利率が低い地銀から預金利率の高い
 ネットバンクにメインバンクを切り替え

・楽天証券の改悪を受けSBI証券に移行


これら全部同じような飛び逃げです。

これを国家規模に置き換えた時に、

海外の投資家が日本に投資していた資金を、
円安が続き日本の国力に不安を感じ、資金を
日本から引き出し別の国に投資をするという
ことが挙げられます。

もしくは、海外企業が日本から軒並み撤退
していくようなことも同じです。

このキャピタルフライトが日本という島国で
起こると、もうそれは地獄絵図です。

日本は島国であるため「輸入」に頼りがちな
国のひとつです。

そのような国で、自国通貨安・他国通貨高、
特に「円安ドル高」が進行すれば、日本の
急激なインフレは待ったなしです。

最悪の場合、ハイパーインフレとなり、
日本円は紙屑となってしまいます。


以上のように、超円安がキャピタルフライトを
引き起こし、ハイパーインフレとなるのが
最悪の終末です。

ここまでなることはないと思いますが、
実際にこの「超円安」で多少なりとも我々の
日常生活で影響を受けているのはたしかです。


そのため、資産形成を行う際は「通貨分散」
をすることもリスク回避の1つです。

「ホームカントリーバイアス」といい、
自国民は自国通貨を好むという偏りがあります。

そのため、日本人が日本円を好む傾向になる
のは間違いないのですが、自国通貨の価値を
他国目線で俯瞰的に見ることが大切です。

よって、日本円だけでなく、ドルも資産形成
として保有していた方については、

今回のように円安ドル高となって、日本円の
価値が下がっても、ドルの価値が上がっている
ため資産としてバランスが取れます。

このように、資産形成には他国通貨も組み込む
ということも1つ検討してみてください。

組み込み方は、

・外貨預金
・投資信託等の外貨買付
・外貨建て保険

など様々です。

ぜひご相談ください。

それでは。

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